メイヨー・ウィリアムズ大いに語る / バビロン
音楽 > blues is a feeling
本日は、ブラインド・ブレイクのレコード発見という大ニュースにちなんで、彼のパラマウント初録音を手がけられたメイヨー・ウィリアムズさんにお越しいただく事になっております。メイヨーさんといえば大物黒人プロデューサー、タレントスカウトとして、あるいはレーベルオーナーとして活躍し、録音したミュージシャンもマ・レイニーからマディーまでと、まさにブルースの歴史と共に歩まれて来られた大物中の大物でございます。
そういうわけで、私も心してお話をお伺いいたす所存でごじゃります。
あ、ただいま天国よりご到着されたもようです。
「あ、本日は遠路はるばるご苦労様です。早速ですが、今回のビックリする様な大ニュースについてのご感想をお願いします。」
「ま、素人の君がビックリするのも無理はないが、ワシは今回の結果は十分予想しておったな。」
「え?予想されてましたか?」
「左様。要は両チームのディフェンスの踏ん張りが勝敗の鍵を握る一番大きいファクターと分析しておったわけじゃ。」
「両チーム?ディフェンス?ど言うこと?」
「つまり、スクリメージラインからQBをサックする為に・。」
「ちょっと、待って下さい。メイヨーさん。」
「なんじゃいな。」
「さっきから何のお話をされてるのでしょうか?」
「何の話って、先日のスーパーボウルの総括やがな。
今日は、そのために元NFLプレーヤーのワシを呼んだんじゃろが。」
「ちがいますがな。ブラインド・ブレイクですがな。マ・レイニーの話ですがな。」
「あ、そっちの方じゃったか。ワシゃ又、フットボールの話かいなと思い込んでおったわい。」
「ときに、元NFLプレーヤーって。メイヨーさんプロのフットボール選手やってはったんですか?」
「あれ?知らなかったのかね君。NFLの黎明期に活躍した
数少ない黒人プレーヤーの1人がこのワシじゃ。
友人のフリッツ・ポラードとポール・ロブソンも同じや。」
「え!あのポール・ロブソンとお友達でしたか。」
「左様。あいつも音楽好きでね。話がよく合ったもんじゃて。」
「へー。でんでん知りませんでした。」
「この写真を見てみなさい。ワシが写っておるぞ。」

「ほ〜。前列の左端がメイヨーさんですね?」
「お!よくわかったのー。」
「わからいでかい。ところでこの写真はいつ頃の?・・」
「ブラウン大学在学中の写真やな。『ニューイングランドの40ヤードダッシュ王』と言われていた頃のものじゃ。」
「えーー!!。ブラウン大学ってあの名門ブラウン大学ですか?
プリンストンとかハーバードと並ぶIVYリーグの。うーむ。しかし、1920年頃に黒人の入学が許可されたんですか」
「数はごく少数じゃったが、黒人学生もワシの他に何名か在籍してたのぅ。ブラウンは他の大学とちがって、リベラルやったから、能力のあるものは皮膚の色に関係なく受け入れてくれたんじゃ。」
「1962年のジェイムズ・メレディス事件なんかを考え合わせると、ちょっと信じがたい事ですな。」
「もっと驚く話をしてあげよう。ワシの名前Mayoやけどね。実は日本語の『名誉』から取っておるのじゃよ。」
「え〜!本当ですか?」
「嘘やがな。」
「・・・・・・・・
「と言うことで、ぼちぼち時間もあれやし、失礼させてもらうとするか。来シーズンのNFLの展望を語らせてもらおうと思ってたんじゃが、興味も無さそうやしね。」
「あ、そういう話はJabooさんとこでお願いします。
こない早くに帰られたらどんなりまへんがな。
肝心の音楽の話、いっこもしてもろてまへんさかい。」
「そう?」
「マ・レイニーを聴きながらお話を続けてくらはい。
お願いします。」
「よっしゃよっしゃ。」 続く

