Dr.A の言いたい放題

何事もほどほどに、がモットーの内科医日記

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松竹座と六甲颪 / A, traveling

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このタイトルで”すわ!またハシゴか??”と思われたかたは
拙ブログを読み込んで下さっている奇特なかたです。

三ヶ月ぶりに松竹座へ歌舞伎観劇に行ってまいりました。
16時半からの部だったのですが、直前からものすごい雨。
今夜のナイターはどうなるかな、とか思いつつ
(ま、しっかり録画予約はしてるけど!)。
じめじめとした気候の中、難波は松竹座へ。

この七月大歌舞伎は公演期間前に役者さんたちが”船乗り込み”する
という粋な催しが恒例であります。
幟や高張提灯に飾られた船に役者さんたちが乗り込んで
天満橋から東横堀川〜道頓堀川を通って戎橋までの道中を
船の上からご挨拶。



歌舞伎公式サイトより
勝手に画像拝借

歌舞伎美人〜歌舞伎公式ウェブサイト
http://www.kabuki-bito.jp/

ええなあ。でもさすがに仕事のある日だったので我慢、我慢。

さて、今回観た演目は以下のとおり。


1)一谷嫩軍記 熊谷陣屋(くまがいじんや)

 熊谷直実(義経の家来。敦盛の首を持ち帰る)仁左衛門
    藤の方(敦盛の母)     孝太郎
    堤軍次(直実の家来)     愛之助
    相模 (直実の妻)      秀太郎
    源義経            藤十郎

直実が敦盛の身代わりに自分の息子を殺めて首を持ち帰っている
ということが解っているだけに、途中の藤の方を慰める相模が切ない。
当たり前なのかもしれないけれど、
仁左衛門さん、本当にラストでは涙を流していました。


2)黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)
  浄瑠璃「忍岡恋曲者」


 花川戸助六
 (弱きを助け強気を挫く滅法強い町人。父の仇を探している。)
 番頭権九郎(廓の金の掠めて白玉と逃げる番頭)
         / 菊五郎(二役)
    新造白玉          菊之助
    三浦屋揚巻         魁 春
    牛若伝次(白玉の間夫のチンピラ) 松 緑

ダンディな菊五郎さん(どうしても彼を見ると故橋本首相を思い出す)が
一幕ではおかしなメークで思いっきり三枚目なのが笑える。
そのくせ、二幕以降ではまるで別人の助六役。
殺陣はやっぱりお家芸で華やか。

3)上 羽衣(はごろも) 
    天女  菊之助 ・ 伯竜 松 緑
  
  下 団子売(だんごうり)  
    お臼 孝太郎 ・  杵造 愛之助

菊之助さんが幻想的で美しい羽衣と庶民的で楽しい団子売。
大好きな愛之助さんが堪能できて満足也。

終演は21時15分。さすがに腰が痛かったです・・・。
劇場を出ると同時に携帯メールをチェックすると
ああ、やっぱり今日の甲子園は雨天中止でありました。
あれ?じゃ、タイトルの六甲颪は??

〜以下、かなりネタバレ〜

番附のインタビューで菊五郎さんが
”黒手組曲輪達引では 大阪にちなんだ趣向を考えています”
と答えておられました。
でもまあ、お江戸の話だけど関西弁で台詞をアレンジでもするのかな〜
と簡単に思っていたのでした。

しかしそれは、おそろしく強烈に予想外だったのだ!

一幕ラスト。
2001年宇宙の旅のテーマが厳かに・不吉に流れたあと
不忍池に落とされたはずの菊五郎さん演じる権九郎が
なななんと、タイガースの 鉢巻を巻いた鴨?アヒル?の着ぐるみで登場。

それだけでも大爆笑なのだが、さらにそこにトラッキーとなぜか
カーネルサンダーズ(ケンタッキーフライドチキンのおじさん;
エドはるみのギャグまで披露していた)が出てくるではないか。

トドメはタイガースのハッピを着た若い衆がジェット風船を持って
わらわらと楽しそうに舞台に飛び出てきました。
そして皆でワッショイ・ワッショイと六甲颪を叫びつつ
(ちゃんとお囃子つき)、風船を飛ばしつつ、花道に退場。

いや〜。ちょっと引きました。笑ったけど。
ひょっとしてこれは夢かいな?と思ってしまったほどに
シュールな舞台でありました。
別の世界・時代を楽しんでいたところが
私にとっては思いっきり、現実・現代に引き戻された気が。
・・・歌舞伎ってこういうのもアリなのね??

てなわけで、”松竹座と六甲颪”とあいなったわけです。
2008年7月10日(木) at 07:31