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井筒監督、語る / やまね智史

日記・その他 > diary
一昨日、映画監督・井筒和幸さんの話を聞きに立命館大学衣笠キャンパスへ。時折、昔を思い出しながら小さな声で・・・時折、いつものTVのような激しい口調と大きな声で・・・長丁場のトークのなかで印象に残った点をいくつか。(一字一句正確とは言えませんが

▼「パッチギ!」のTVスポットについて
一作目のTVスポットをつくった時、沢尻エリカさんの印象的なシーン「万が一私と結婚することになったら朝鮮人になれる?」というセリフが最後に入るはずだった。我々が積みあげてきたことやメッセージを伝えるためにはそれが一番いいと。しかし業界や広告代理店のなかでチェックが入り、大議論のすえ結局「TV放送ではまずい」となり、劇場でしかそのスポットは流されなかった。つい何年か前の出来事。解放されてる大人の社会であればパッチギをつくる動機もわかなかったかもしれない。たった15秒のスポットそこらにチェックが入る社会でいいのか。やはり映画をつくってよかったと思う。

▼映画「靖国」や憲法について
「靖国」への圧力、なぜ国会議員が言い出すのか。とんでもない野郎。許しがたいこと。今度とっちめてやろうと思う。
憲法で一番大事なのは「表現の自由」や「生存権」だと思う。「9条」はとにかくもう当たり前のこと。国際紛争を解決する手段として戦争をしてはならない、話し合いで解決する、これは近代になってわかってきた当たり前のこと。「なんでですか?」と言われたら、「生存権」があるから。誰もが命を脅かされないで生きる権利がある。人が人を殺すなんてことは絶対やってはいけない。そんな当たり前のことがなぜ書かれたかというと、日本は戦争をしてきたから。侵略戦争をしてきたから。
いま問題になってる9条第2項(武器を持たない)、これは“念押し”のためにある。普通の人は戦争なんてしない。しかし、戦争をしてはいけないのがいくら当たり前であっても、それを聞かないやつも出てくる。国家としてそういうことがあっては絶対ならない。武器を持っていたら、口でいくら戦争しないと言ってもそういうことが起こりうる。だから念押しのためにある。“一項(戦争をしない)だけではわからない人”のために。裁判所からも自衛隊のイラク派遣はダメ、違法と言われている。
国連軍にも参加する必要はない。民主党がきな臭いことを言ってるが武器を持って何をするんですか?国際協力というなら大工さんや水道屋さん連れていけばいい。国際協力という(名目で国連軍に参加する)のはまやかしなんです。

▼参加した学生に向けて
東京はホンマしょうもないとこ、大阪もどんどん経費削られてショボい街になりそう。(京都の)河原町で遊ぶのにあきたら、ぜひ韓国ソウルに行ってほしい。焼肉ツアーのついででもいいからぜひ戦争博物館に行ってほしい。家で勉強するのもいいけど、そういうとこに行かないと戦争のことはわからない。


憲法9条第2項の“念押し”の話はとてもわかりやすくて、舞鶴で見たイージス艦たちが頭に浮かびました。表向きは「戦争をしない」と言いながら、アメリカの空母を護衛する戦艦を用意している・・・まさにいまの日本政府に向けられた文章という気がします。

2008年5月2日(金) at 17:51