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「蟹工船を読め、それは現代だ」 / やまね智史

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GW中にクラクラする頭で何気なくヤフーのニュースを眺めていたら、格差社会で蟹工船売上5倍という文字が目に飛び込んできました。5月2日付で読売新聞が、「蟹工船」再脚光・・・格差嘆き若者共感、増刷で売上5倍と報道しているとのこと(!)

以下、YOMIURI ONLINEから。

プロレタリア文学を代表する小林多喜二(1903〜1933)の「蟹工船・党生活者」(新潮文庫)が、今年に入って“古典”としては異例の2万7000部を増刷、例年の5倍の勢いで売れている。

過酷な労働の現場を描く昭和初期の名作が、「ワーキングプア」が社会問題となる平成の若者を中心に読まれている。

「蟹工船」は世界大恐慌のきっかけとなったニューヨーク株式市場の大暴落「暗黒の木曜日」が起きた1929年(昭和4年)に発表された小説。オホーツク海でカニをとり、缶詰に加工する船を舞台に、非人間的な労働を強いられる人々の暗たんたる生活と闘争をリアルに描いている。

文庫は1953年に初版が刊行され、今年に入って110万部を突破。丸善丸の内本店など大手書店では「現代の『ワーキングプア』にも重なる過酷な労働環境を描いた名作が平成の『格差社会』に大復活!!」などと書かれた店頭広告を立て、平積みしている。

多喜二没後75年の今年は、多喜二の母校・小樽商科大学などが主催した「蟹工船」読書エッセーコンテストが開催された。準大賞を受賞した派遣社員の狗又(いぬまた)ユミカさん(34)は、「『蟹工船』で登場する労働者たちは、(中略)私の兄弟たちがここにいるではないかと錯覚するほどに親しみ深い」と、自らの立場を重ね合わせる。特別奨励賞を受けた竹中聡宏(としひろ)さん(20)は「現代の日本では、蟹工船の労働者が死んでいった数以上の人々が(中略)生活難に追い込まれている」「『蟹工船』を読め。それは、現代だ」と書いている。

また一昨年、漫画版「蟹工船」が出版され、文芸誌「すばる」が昨年7月号で特集「プロレタリア文学の逆襲」を組むなど、再評価の機運が盛り上がっている。

新潮社によると、購読層は10代後半から40代後半までの働き盛りの年代が8割近く。同文庫編集部は「一時期は“消えていた”作品なのに」と驚きつつ、「ここまで売れるのは、今の若い人たちに新しいものとして受け入れられているのでは」と話している。


時代をこえて受け入れられる作品というのは、やはり何か普遍的なものが含まれていますよね私が「党生活者」「地区の人々」など、他の作品も読んで印象に残っているのは、労働者と資本家のせめぎあい。労働者が団結して立ち上がったと思ったら、資本家が巻き返し、それを乗り越えたと思ったらまた・・・というような。単純なハッピーエンドではなく、だからといって絶望感に包まれるわけでもない、歴史を開くたたかいのリアルさが描かれている気がしてひきつけられるのです。

2008年5月8日(木) at 12:09 

このエントリ(記事)へのコメント

改めて「蟹工船」を / 藤森 村上

このブログを読んで、改めて「蟹工船」を読まなければと思いました。しかし10代後半から40代までの人々が、これほど読まれているとは。
今の危機を乗り越える力になりますね。多喜二のまいた種が改めて芽を吹き出したという思いもします。
2008年05月08日(木)   at 17:43

マンガ蟹工船 / 石川 兵衛

を読みました。監督が弱いものをみせしめに叩きのめしても、全員を追い出すことはできないと、労働者が気付くところ。今の自分の職場に照らして考える。周りの労働者から信頼されないでは、闘いを組織することはできないこと。粘り強さ。科学的確信。焦らない。周りの労働者を信頼できるか。反省させられる。あ、原作も若い頃読みましたけど。
2008年05月08日(木)   at 23:14

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蟹工船ブーム / ろーりんぐそばっとのブログ

なにやら蟹工船やらマルクスがブームらしい。


マルクスは田中マルクスではないし、蟹工船はカニ商法ではない。


冗談はさておき、このブーム。けっきょく部分的なものだろうという気がする。


やはりマルクスを読むのは難しいし。(マルクスは未来社会は共産主義
2008年05月28日(水)   at 16:48