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椎名誠「全日本食えばわかる図鑑」 / よしは

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全日本食えばわかる図鑑 (集英社文庫)

blog(というか、以前から文を書くのは好きだったのですが)をやってて
かなり影響を受けてるなあ、といつも思うは、椎名誠さん。

私がエッセイ・ルポ・ノンフィクションばかり読むのも
(小説は嫌いじゃないけど、感情移入しすぎてつらくなるのね)
文章中にやたら擬音語やカタカナが多いのも、間違いなくシーナさんの影響。
編集者であり、作家であり、冒険家であり、父親。
お酒が強くて、タフで、繊細で、静かやけど情熱的。
それは一時期、私の「理想の男性像」そのものでした。
結婚したい!というより、こんな男に生まれ変わりたい。

そんな彼の初期名作エッセイのひとつが、「全日本食えばわかる図鑑」。
旅先や日常生活や想像上で、うまかった・気になった味を記録してるのですが、
いつ読み返しても感動するのは、シーナさんの「味覚」の寛容さ。
そこいらに溢れる「まったりとして、それでいてしつこくなく・・」だの
「大人気!行列必至のレストランはココ!」だの
そういう安易なグルメなんちゃらを、遠慮なくケっ飛ばす豪快さ。
北の地で正調演歌風な「ウニ・ホヤ丼」を味わってるかと思えば
ソースびちゃびちゃのコロッケライスや、祭りのソースヤキソバに思いを馳せ、
時にはソーメンにのっかったサクランボに異議を唱えて、
結局この世で一番うまいものは「酔い覚めの水」だときっぱりおっしゃる。

やっぱりいちばん食にセンスがあるのは
「出されたものはとりあえず、ありがたくいただく」人なんやと思う。
味覚より、食べることそのものを大切にしている人。
それは別に、無農薬野菜や高い調味料やブランド惣菜を使うことでない。
普段のごはんも、贅沢な外食も、お金や手間に関係なく同じぐらい重きを置けるというか。
作った人に感謝できる、当たり前の素直さが持てる。
シーナさんはずっとそういう方なんやと思う。ステキですね。

コレ読んだら、普段なにげに食べてるものが、
さらに倍!はおいしく感じられる、かもしれませんよ。
2007年6月18日(月) at 17:30