●PEACE BED/アメリカvsジョン・レノン / Googie
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これは記録。数人がインタヴューに応じている。中でも作家ゴア・ヴィダルがおもしろかった。当然ヨーコがインタヴューを受けているのでジョン側にかたむいたものだと心して見た。ところがヨーコはむしろ事実を淡々と述べているだけで、主張していない。編集されたのだろうか。ヨーコがジョンをいろんな活動に引っ張り込んだと思われているけれど、事実はまったく逆で、ジョンのほうがヨーコを引っぱりまわしたという感じがする。ヨーコはむしろ控えめでジョンの後ろに立ち、ちょっと言葉をはさんでいた程度に見えた。
このフィルムでとらえられているのはヴェトナム戦争。それを9・11/イラク戦争とダブらせている。当時のジョンの主張、War is over, if you want it. は今も変わらない願いであり、All we are saying is give peace a chance. が新しいスローガンになる、という組み立て。
こういう映画を見るとき、自分をどの立場に置くかでまったく違った映画になる。作り手としても、見る側としても。作り手の意図のままにどうとでも編集できるし、ジョンの側に立って見るか、政府側に立って見るか、遠い国の遠い話として見るか、目の前の切実な問題としてみるか。なるべく距離を置いて見る、というのが私の見方だった。
それでも画面に映し出されるジョンの姿は新鮮だった。ジョンの言動は、伝記や音楽雑誌・音楽新聞、ごくたまのTVの海外ニュース、そんなものでしか伝わってこなかった。ネットが普及していたらダイレクトに伝わってくるものがあったかもしれないけれど。ジョンの言動と私の間には「メディア」がいつも存在した。そのメディアがジョンをどう伝えてきたか。中学・高校の私にはわからなかったけれど、今ではメディアが決して真実ばかりを伝えているのではないと理解するようになった。そこに人が介在する限り、取捨選択があり、誤解・婉曲・曲解・操作がある。意図する・しないに関わらず。
それにしてもジョンは早口でよくしゃべる。饒舌だ。口から先に生まれてきた男(笑)。私はジョンはもっと寡黙な男だと思っていたのだけど(笑)。「口は災いの元」を地でいったような感じもする。少年の頃からどこにいってもトラブルに巻き込まれたという彼。「俺の顔が嫌いなんだろう。性格が顔に出てるから」なんて。
昔ザ・ビートルスのファンだったという女性ジャーナリストとの会話(壁のポスターから見るとイブニング・スタンダードの記者)では、「あのころから僕は成長したんだ。君は成長していない」と痛烈。いつまでも昔のビートルズのジョンを求めるファンと変化し・成長していくジョンとのギャップ。ヨーコとの結婚、それに先立つシンシアとの離婚、ザ・ビートルズ解散、NY移住。ジョンが変化し、脱皮し、次々に脱ぎ捨てていった殻をあわてて拾い集めにまわるか、いまいましく踏み潰すか、無視するか。
ジョンがハドソン河だかイースト・リバーだかを見渡す川辺の公園に立つ場面がある。海につながる景色はリバプールにそっくりだった。いや、そっくりというのは正確じゃない。リバプールを思い出させる情景、と言ったほうがいいのだろう。時々は思い出してたのかなあ、と思う。1度だけリバプールなまりに気づいた。それからもうひとつ。ショーンを抱くジョンの笑顔。 beaming というのはこういう笑顔をいうんだろうな、うれしそうな、晴れ晴れとした笑顔。
このフィルムでとらえられているのはヴェトナム戦争。それを9・11/イラク戦争とダブらせている。当時のジョンの主張、War is over, if you want it. は今も変わらない願いであり、All we are saying is give peace a chance. が新しいスローガンになる、という組み立て。
こういう映画を見るとき、自分をどの立場に置くかでまったく違った映画になる。作り手としても、見る側としても。作り手の意図のままにどうとでも編集できるし、ジョンの側に立って見るか、政府側に立って見るか、遠い国の遠い話として見るか、目の前の切実な問題としてみるか。なるべく距離を置いて見る、というのが私の見方だった。
それでも画面に映し出されるジョンの姿は新鮮だった。ジョンの言動は、伝記や音楽雑誌・音楽新聞、ごくたまのTVの海外ニュース、そんなものでしか伝わってこなかった。ネットが普及していたらダイレクトに伝わってくるものがあったかもしれないけれど。ジョンの言動と私の間には「メディア」がいつも存在した。そのメディアがジョンをどう伝えてきたか。中学・高校の私にはわからなかったけれど、今ではメディアが決して真実ばかりを伝えているのではないと理解するようになった。そこに人が介在する限り、取捨選択があり、誤解・婉曲・曲解・操作がある。意図する・しないに関わらず。
それにしてもジョンは早口でよくしゃべる。饒舌だ。口から先に生まれてきた男(笑)。私はジョンはもっと寡黙な男だと思っていたのだけど(笑)。「口は災いの元」を地でいったような感じもする。少年の頃からどこにいってもトラブルに巻き込まれたという彼。「俺の顔が嫌いなんだろう。性格が顔に出てるから」なんて。
昔ザ・ビートルスのファンだったという女性ジャーナリストとの会話(壁のポスターから見るとイブニング・スタンダードの記者)では、「あのころから僕は成長したんだ。君は成長していない」と痛烈。いつまでも昔のビートルズのジョンを求めるファンと変化し・成長していくジョンとのギャップ。ヨーコとの結婚、それに先立つシンシアとの離婚、ザ・ビートルズ解散、NY移住。ジョンが変化し、脱皮し、次々に脱ぎ捨てていった殻をあわてて拾い集めにまわるか、いまいましく踏み潰すか、無視するか。
ジョンがハドソン河だかイースト・リバーだかを見渡す川辺の公園に立つ場面がある。海につながる景色はリバプールにそっくりだった。いや、そっくりというのは正確じゃない。リバプールを思い出させる情景、と言ったほうがいいのだろう。時々は思い出してたのかなあ、と思う。1度だけリバプールなまりに気づいた。それからもうひとつ。ショーンを抱くジョンの笑顔。 beaming というのはこういう笑顔をいうんだろうな、うれしそうな、晴れ晴れとした笑顔。


