Googie の昨日と違う今日

ONE OF THESE DAYS

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●パフューム/ある人殺しの物語 / Googie

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同じ18世紀フランスが舞台でもこうも違うのかと。「パフューム」はクソリアリズム。これにくらべたら「マリー・アントワネット」なんざガールの世迷言。

自分の「におい」の経験が試されるような感じがした。主人公に導かれ次々と映し出される「においの情景」から、そのにおいを想像する。魚市場、臓物、蛆虫、パリの街路、皮なめし工場、香水店、グラースの花々、古い城館・・・。視覚や聴覚よりも直接的な実感をともなう臭覚、においの記憶。

若いベン・ウィショーとダスティン・ホフマンのかけあいが見ていて楽しかった。師匠と弟子。ホフマンが楽しそうに演じていて、現代劇なら敬遠していたであろう「演技派」の空気が、時代劇では鷹揚さとミックスされ、「マスター」のたたずまいを作り出していた。ほとんど会話というものをしない主人公が、唯一会話するシーンなのでさらに印象に残った。

ベン・ウィショー。「ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男」でキースを演じた。RADA(英王立演劇学校)出身。トレバー・ナンの新解釈「ハムレット」で注目されたとか。HPで喋る様子を見ると、発音はイマドキのエスチュアリーでまあデヴィッド・ベッカムですな(笑)。もっと知的ですが(笑)。

映画化不可能と言われた作品だっただけに、賛否あろうが、私はひさびさに映画の「つくりごと」の楽しさを味わった。視覚、聴覚(音楽・ラトルのベルリン・フィル)、嗅覚への刺激、そしてイマジネーションへの刺激。

スピルバーグもねらっていたらしいが、まさか自分で監督しようと思ってたわけじゃないよね?やめてよかったね、スティーヴン。で、監督は「ラン・ローラ・ラン」のトム・ティクヴァである。まあ、原作がドイツ語だから作者も同国のよしみで許したんだろうけど。

原作「パフューム/ある人殺しの物語」はドイツで出版されるやヨーロッパを中心にベストセラー。著者パトリック・ジュースキント。実はGoogieメが住む市の図書館にも翻訳本があって、ぱらぱらと読んだことがあるのだが、なんとなく敬遠していた。フランス文学だと思っていたのだ。「フランスの小説」ではなく「フランス文学」ね。この上向いた鼻の感じわかるかな(笑)?

「香水」というやわらかい、とらえどころのないものとゲルマンというなんか硬そうなものとがどう融合したのか。翻訳ではつかめきれないけれど、今度借りて読んでみようと思う。
2007年3月10日(土) at 03:24