むっちゃ本が好っきゃねん!

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まもなく2007年も終わり・・・ / からな

日記・その他 > 約1か月ごとの戯言。
12月分の読書記録だけでも残しておかないと、気分的に良くないので・・・。

・コルートス/トリピオドーロス/松田治訳 『ヘレネー誘拐/トロイア落城』 (講談社学術文庫)
・ジョゼフ・ギース、フランシス・ギース 『中世ヨーロッパの都市の生活』 (講談社学術文庫)
・君塚直隆 『ヴィクトリア女王』(中公新書)
・レイモンド・チャンドラー 『トラブル・イズ・マイ・ビジネス』(ハヤカワ文庫HM)


「つなぎ」として読んでいる予備の書籍
・サキ 『ザ・ベスト・オプ・サキI』 (ちくま文庫)
・高村薫 『作家的時評集2000-2007』 (朝日文庫)

この2冊は、年末年始の間に読みきるつもり。

ついでに(ヒマなので)、今年読んだ書籍で、個人的に「読んで良かった!」と感じたものをピックアップ。
あくまで個人的な評価・好みなので、他人の評価・好みと異なります。

・トーマス・マン 『ブッテンブローク家の人々』(上巻・中巻・下巻) (岩波文庫)・・・面白かった!

・モーリス・ルブラン 『水晶の栓』 (ハヤカワ文庫)・・・やっぱりルパン、好きだもん

・堀米庸三 『中世の光と影』(上巻・下巻) (講談社学術文庫) 、ジョゼフ・ギース、フランシス・ギース 『中世ヨーロッパの城の生活』 『中世ヨーロッパの都市の生活』 (講談社学術文庫)、清水孝純 『ルネサンスの文学』・・・不定期に読んでいる、「中世ヨーロッパ」関連のものは、どれも良かった。何だろう、その町・その時代に生きていた人たちの「息吹」が感じられるのが、すごい。

・山田孝雄/山田忠雄校訂 『櫻史』 (講談社学術文庫) ・・・これを読んだ自分を褒めたい。

・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ』 『アレクサンドリア四重奏 2 バルタザール』 『アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ』 (河出書房新社)・・・但し『アレクサンドリア四重奏 4 クレア』は除く。この4冊目を読んでガックリしたのは、私だけだろうか? 1〜3冊目までは、めくったカードが次から次へと、魔法のように鮮やかに覆される感覚があったのだが、まとめと言ってもいい4冊目は、正直読むのが辛かった。やっぱり間を空けて読んだのがまずかったか。こういう作品は、連続して読まないとダメだな。再読は、多分数年後になるでしょう。

・あさのあつこ 『バッテリーVI』 (角川文庫) ・・・もう一度最初から通して読みたい。

・ドストエフスキー 『罪と罰』(全三巻) (岩波文庫) ・・・初めて読んだドストエフスキー。「哲学的だ」「難解だ」と読む前に刷り込まれていたので、身構えていたのですが、普通に読めますよ? 脅かさないでよね! さて2008年は『カラマーゾフの兄弟』を読もうか。

・クイントゥス/松田治訳 『トロイア戦記』、コルートス/トリピオドーロス/松田治訳 『ヘレネー誘拐/トロイア落城』 (講談社学術文庫)・・・これも不定期に読んでいる「ギリシア神話もの」。こういう世に埋もれた作品を訳して下さった松田治さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。

・吉田健一 『シェイクスピア/シェイクスピア詩集』 (平凡社ライブラリー)・・・私にとっての2007年度の1位は、これかな。読んで良かった!! すごく良かった!!

・竹西寛子 『式子内親王・永福門院』(講談社文芸文庫)・・・これもずっと読みたかったので、読めた喜びというものは、何ものにも代えられない。

・塩野七生 『ローマ人の物語 終わりの始まり』(全三巻) (新潮文庫)・・・誰が何と言っても、このシリーズは挙げぬわけにはいかない。

・武田泰淳 「ひかりごけ」・・・打ちのめされる。戯曲の部分を、舞台で観てみたいと思った。

・レイモンド・チャンドラー 『キラー・イン・ザ・レイン』 『トライ・ザ・ガール』 『レイディ・イン・ザ・レイク』 『トラブル・イズ・マイ・ビジネス』 (ハヤカワ文庫HM) ・・・未読だった作品もあったので、読めたのは嬉しかった。気に食わないのが、表題作のタイトルを全てカタカナに統一したこと。そこまで村上春樹に追従しなくてもいいだろうが!


2008年も乱読を貫きます。それが唯一の方針だ。
そして、一つでも更新できるように気を引き締めます。
2007年は、ホントにひどすぎた・・・反省。

2007年12月31日(月) at 21:46 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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テンプレを 変えりゃ更新 したつもり / からな

日記・その他 > 約1か月ごとの戯言。
・・・になっておりますが。
申し開きも出来ない状態ですね、はい。
もう一つのブログの方に、偏りすぎ。

では、9月17日から12月1日までの読書記録です。

・小笠原信夫 『日本刀』(文春新書)
・今谷明 『近江から日本史を読み直す』 (講談社現代新書)
・レイモンド・チャンドラー 『キラー・イン・ザ・レイン』 (ハヤカワ文庫HM)
・高村薫 『マークスの山』 (早川書房) 
←3回目の再読
・皆川博子 『聖女の島』 (講談社ノベルズ) 
・清水孝純 『ルネサンスの文学』 (講談社学術文庫)
・レイモンド・チャンドラー 『トライ・ザ・ガール』 (ハヤカワ文庫HM)
・鍬本實敏 『警視庁刑事』 (講談社文庫) 
←2回目の再読
・坂井榮八郎 『ドイツ史10講』 (岩波新書)
・レイモンド・チャンドラー 『レイディ・イン・ザ・レイク』
・日本推理作家協会編 『マイ・ベスト・ミステリー3』 (文春文庫) の中の 高村薫 「みかん」 と 武田泰淳 「ひかりごけ」
・金聖響+玉木正之 『ベートーヴェンの交響曲』 (講談社現代新書)
 ←昨日読了。 こちらのブログでアップしています。

「つなぎ」として読んでいる予備の書籍
・サキ 『ザ・ベスト・オプ・サキI』 (ちくま文庫)

ときどき読んでいます。やっと半分超え。
・高村薫 『作家的時評集2000-2007』 (朝日文庫)

就寝前の睡眠剤代わり。読む前に眠っているパターンが多い(苦笑)


以下、簡単な読書メモ代わり。

・まさかチャンドラーの中短編集が新刊で出るとはな! それも4か月連続で! おかげで読書予定が狂ってしまったわ! チャンドラリアンのはしくれとしては、読まなきゃならんじゃないか! こんちきしょう!
(それでもハルキ・ムラカミの訳したものは読みたくない)
しかも12月は私の誕生日に発売するんだってな! なし崩し的に自分へのプレゼントは、これになるわけか! 嬉しいけどな!
(怒ってるのか喜んでるのか)

・『近江から日本史を読み直す』・・・視点を変えて物事を見るというのは、やっぱり面白い。この手段なら、日本全国どこからでもやれそうではないですか? シリーズ物にして欲しいものだ。

・『ルネサンスの文学』・・・この時代の「文学」について綴られた手軽に読める本って、なかなか見当たらないから、読んでいて非常に楽しかった♪ 面白かった♪

・『ドイツ史10講』・・・昨年読んだ『フランス史10講』の時も感じだが、あのページ数で「通史」を綴るというのは、難しい。同情してしまう。政治経済が中心になってしまうから、文化に言及するのは到底無理ですし。だけど、分からない部分が分かったという喜びは、何ものにも換えられない。

・「ひかりごけ」・・・初めて読んだ。戯曲の部分だけでも、一度舞台で見てみたいものだ。調べてみたら、オペラにもなっていたのか。
人肉を食べるということについては、私が小学生の頃に起こった「佐川一政事件」の衝撃があまりに大きくて強くて・・・。(それと「ひかりごけ」とは、全く主旨は異なるものだけど)
後は、『ガストン・ルルーの恐怖夜話』に多分収められていたと思うが、漂流した船に取り残された人々が飢えを凌ぐために先に死んだ人間を食べて生き延び、助かる。その後、救出された人々がたまに集まり、会食を開く。そのメニューは人肉。その味を忘れられないから・・・というのがオチだったはず。
日本の漫画では、清水玲子さんの「22XX」が、衝撃的だった。胸が抉られるかのような内容なので、2度しか読んでいない。傑作だとは思うが、読むのは辛い作品だ。こればかりは仕方がない。

***

近況。
・・・というものは、別にありませんな(笑) ここは日記を主にしているブログではありませんので。
前回予告したとおり、別ハンドルネームで日記のようなものと読書記録をメインにした別のブログをやっております。

今さら取り返しがつきませんが、今年はこちらのブログに少しも力を入れられなかったことが、自分でも残念でなりません。
関西どっとコムのブログデザインは好きだし、使いやすいので、細々とでも続けていきたいと思っているのですよ。

それではまた、年末に〜! (←ホンマか)

2007年12月2日(日) at 20:33 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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クラゲのテンプレートが悪いのか? / からな

日記・その他 > 約1か月ごとの戯言。
ふわーん、フワーンと漂うクラゲ。何かもう、どうでもいいや! みたいな感じになってしまう、この不思議。後ほどテンプレートを変えましょう。

はい、言い訳ですね。ごめんなさい。

本はちゃんと読んでます。6月23日から9月17日までの読書記録です。

・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ』 (河出書房新社)
・平井正穂・編 『イギリス名詩選』 (岩波文庫)
・高村薫 『神の火』(旧版) (新潮社) 
←2回目の再読
・ドストエフスキー 『罪と罰』(全三巻) (岩波文庫)
・川成洋 『紳士の国のインテリジェンス』 (集英社新書)
・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 4 クレア』 (河出書房新社)
・吉田健一 『シェイクスピア/シェイクスピア詩集』 (平凡社ライブラリー)
・ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 『輝くもの天より墜ち』 (ハヤカワ文庫SF)
・竹西寛子 『式子内親王・永福門院』(講談社文芸文庫)
・塩野七生 『ローマ人の物語 終わりの始まり』(全三巻)(新潮文庫)
・村上隆 『金・銀・胴の日本史』(岩波新書)
・小笠原信夫 『日本刀』(文春新書)
 ←現在読書中。

「つなぎ」として読んでいる予備の書籍
・サキ 『ザ・ベスト・オプ・サキI』 (ちくま文庫)

まだ読んでいます。現時点で半分。

***

このブログとリンクしておりませんが、別のところで利用している「日記」のサイトがあるのです。それが9月末で終了してしまうのですよね。毎日のどうでもいいつれなしごとは、そちらで記事を作成していたのですが、すでに毎日の習慣になっていた日記をやめるというのもどうか・・・と思い、代わりのところを探しておりました。

結局は別のブログですることに決めました。ここは読書限定のテーマブログにしたいので。(だったら更新しろや)
その日記に限り、ハンドルネームも変えます。ご了承下さい。

2007年9月17日(月) at 20:44 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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どこが「約1か月ごとの戯言。」なんだか。 / からな

日記・その他 > 約1か月ごとの戯言。
みさきくんも呆れておりますなあ。
「約3か月ごとの戯言。」に改題しようかしらん?

2007年3月26日から6月22日現在までの読書記録を・・・。

・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ』 (河出書房新社)
・石田収 『中国の黒社会』 (講談社現代新書)
・高村薫 『李歐』 (講談社文庫)
 ←5回目の再読
・山田孝雄/山田忠雄校訂 『櫻史』 (講談社学術文庫)
・あさのあつこ 『バッテリーVI』 (角川文庫)
・磯山雅 『バロック音楽名曲鑑賞事典』 (講談社学術文庫)
・塩野七生 『愛の年代記』 (新潮文庫)
檀ふみ・阿川佐和子 『太ったんでないのッ!?』 (新潮文庫)
・クイントゥス/松田治訳 『トロイア戦記』 (講談社学術文庫)
・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 2 バルタザール』 (河出書房新社)
・読売新聞社会部 『ドキュメント裁判官』 (中公新書) → こちらのブログでアップしています。
・平井正 『オリエント急行の時代』 (中公新書)
・岡田温司 『処女懐胎』 (中公新書)
・石黒マリーローズ 『キリスト教文化の常識』 (講談社現代新書)
・石黒マリーローズ 『「聖書」名表現の常識』 (講談社現代新書)
・阿川佐和子・檀ふみ 『けっこん・せんか』 (文春文庫)
・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ』 (河出書房新社)
 ←ただいま読書中。

柔らかいものから硬いものまで、読みましたなあ・・・。


「つなぎ」として読んでいる予備の書籍
つまり、会社のロッカーに予備に置いている書籍。早く読了した本があった場合、帰りの電車内で読める、いつでもどこからでも読める便利な書籍。

・サキ 『ザ・ベスト・オプ・サキI』 (ちくま文庫)
・平井正穂・編 『イギリス名詩選』 (岩波文庫)


サキはショートショートに短編、詩は長いものから短いものがあるとはいえ、基本的に短い部類だから、どこからでも読めるし、いつでもキリがいいところで読むのを止めることが出来る。
ああ、何て便利なんだ

***

近況報告・・・って、今さらありません。
実は約1か月前にこの記事をせっせと作成していたのですが、投稿時にエラーが出てしまい、吹っ飛んでしまいました そこで拗ねてしまい、放ったらかし。

先ほど短い記事を作成しましたし、このペースで行くつもり。
それではまた3か月後に! (←ちょー待て)

2007年6月24日(日) at 17:03 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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太ったんでないのッ!? (檀ふみ・阿川佐和子) / からな

> な行・は行のタイトル本
不思議なもので、人はおいしいものにありつくと、声も動作も大きくなる傾向にあるけれど、納得のいかぬ味に出会うと、概して静かになる。  (「大器バンザイ」p53)

新潮文庫。2007年5月3〜6日。GW中、家での読書に選びました。
このお二方の往復エッセイは、『ああ言えばこう食う』  『ああ言えばこう行く』 に続いて、3冊目。

「そろそろ読みたいなあ〜」と思っていた時に、タイミングよく発売。
しかし「薄いなあ・・・安いなあ・・・」と手にとってビックリ。掲載雑誌が休刊になったため、この薄さになったのか。あららら・・・残念。

通常、何かに目がないという場合、二つのケースが考えられる。すなわち、そのモノに対して大いに造詣深く厳しい場合と、逆に判断がゆるくなる場合である。  (「顰蹙茶漬け」p66)

読んでいて、このお二方の往復エッセイほど楽しめる書籍もなかろう。
テンポも良いし、気持ちのいい毒も効かせているし、オチもある。
薦めるならば、「ただ、読め! 黙って読んで楽しむが良い!」としか薦めようがない。
だから、雑感もこれ以上述べようがない。

贅沢とは、広くて大きいことなのだ。だからダンフミは贅沢を喜ぶのであろう。そう言うと、
「大きいだけじゃないの。贅沢はエレガントでなきゃダメなの」
  (「ディッファレント!」p77)

2007年6月24日(日) at 16:09 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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水晶の栓 (モーリス・ルブラン) / からな

> さ行のタイトル本
「どうしてかだって? 今回のヤマを準備したのは、おれじゃないからな。自分で立てた計画でなければ、半分しか信用できないさ」 (p6〜7)

ハヤカワ文庫HM。訳者は平岡敦さん。読んだのは2007年2月26日〜3月1日。ハヤカワ文庫の<アルセーヌ・ルパン>シリーズ、第四弾。

この作品も中学生の頃、学校の図書室で借りて読みました。出版社名・シリーズ名ともに忘れましたが、「世界の十大推理小説」という感じのもので、その中の一冊に『水晶の栓』 が入っていました。
(他の作品、覚えている限りで挙げると、アガサ・クリスティの『ABC殺人事件』、 コナン・ドイルの『バスカーヴィル家の犬』、 エラリー・クィーンの『Yの悲劇』、 クロフツの『英仏海峡の謎』、 ウィリウム・アイリッシュの『黒衣の花嫁』、 ガストン・ルルーの『黄色い部屋の謎』、 ダシール・ハメットの『マルタの鷹』、 後はタイトル忘れましたが、ジョルジュ・シムノンりメグレ警視もの、ジョン・ディクスン・カーのバンコランもの)
うーん、振り返ってみますと、なかなかの主流どころを集めておりますね。『黒衣の花嫁』『マルタの鷹』 はもう一度読みたいものです。

「わかってるだろう、おれは血を見るのが大嫌いだ。殺すくらいなら、殺されるほうがましなんだ」 (p16)

今回×十年ぶりに再読したわけですが、水晶の栓の隠し場所、その部分に読み進むまで、すっかり忘れておりました。今回の相手役・ドーブレックについても、忘却の彼方。記憶力って、こんなもんよね〜?

《ことをなすうえで難しいのは、最後の詰めより最初のとっかかりだ》 (p36)

『奇岩城』とともに傑作と称えられている『水晶の栓』ですが、個人的な好みでは、『水晶の栓』の方が好き。
その最大の理由は、「ルパンの恋物語」にあると思う。前者では結婚までこぎつけ、後者では意中の女性に振られるから(笑)

「知ってのとおり、ぼくはいつでも少年のように感傷的で、生娘みたいに純情なんだ」 (p376)

ルパンが恋をするのは、別にいいの。ただ、結婚まではして欲しくないの。独身でいて欲しいの。もう、身勝手なファン心理といえば、それまでなんですが。

以前にもここで記しましたが、私が<アルセーヌ・ルパン>シリーズ に求めるものは、ロマンス なのです。「ス」を抜いて、ロマン でもいい。恋と冒険の二本立て。
加えてロマンスには、悲恋の要素が大きいと、より嬉しい(笑)
ロマンには、何の要求もいたしません。ルパンと一緒に、ハラハラ・ドキドキしたいから。どうやってこの危機を乗り越えるんだろう、というルパンの手段に惚れ惚れ・感嘆したいから。

ここが思案のしどころだぞ。どんな苦境にあっても、あらゆる角度からじっくりと検討しなければ。これこそ彼が人生至上のときと呼ぶ一瞬、彼の生きがい、生きる喜びだった。いかなる危険が迫っていようとも、まずは心のなかで数を数える。《一……二……三……四……五……六……》と、胸の鼓動が収まるまで。それからやおら、考え始める。ぴんと神経を張りつめ、精神を集中させ、起こりうる事態すべてに直感を働かせて! 問題点のデータをもれなく頭のなかに並べ、すべてを予測し想定しておく。こうして、間違いのない論理的な結論を得るのだ。 (p21)

今回も「ルパンらしさ」がたくさん出ていて、読んでいて楽しかった。特にピンチの時に、「ああ、ルパンだな〜」と惚れ惚れ・感嘆してしまう部分があって、引用文でもルパンの思考・主義が分かる部分を選んでみました。ピンチを楽しみ、切り抜けるという極意や方法とでも言うべきか、それは今でも充分に通用するかと思われるのですが・・・いかがでしょう?
ここ最近の不祥事に共通すること。何でもかんでも「予想外だ」「想定外だ」の言葉で片付けず、人間には思考力や想像力があるんですから、ちょっとはルパンを見習ったら?

《放っておくんだ、ルパン。頭に血がのぼっているときは、判断を誤るからな。だから、何も考えるんじゃない。特に推測はやめておけ! しっかりした出発点が決まらないうちに、次から次へと推測を重ねるほど、馬鹿げたことはないんだ。そうやって、みんなおかしな方向へ行っちまう。本能の声を聞き、直観にしたがって進むんだ。理屈じゃない。論理は抜きだ》 (p90)

2007年5月20日(日) at 23:08 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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奇岩城 (モーリス・ルブラン) / からな

> か行のタイトル本
「これほどの人物を相手にして、落ち着いてなんかいられますか、判事さん。ことが何であれ、並はずれたものは感嘆にあたいするんです。しかもあの男は、すべてを超越しているんですから。今回の窃盗計画には奇抜な発想、気力、体力、手際のよさと大胆さ、すべてがそろっている。考えただけで身震いするほどです」 (p89〜90)

ハヤカワ文庫HM。訳者は平岡敦さん。読んだのは2006年5月31日〜6月3日。ハヤカワ文庫の<アルセーヌ・ルパン>シリーズ、第三弾。

以前も記したが、中学生の読書感想文に、この作品を選んだことがある。書いた内容はそんなに覚えていないが、「感想、書きにくかったな」ということだけは覚えている。
これをたまたま見ている学生さんに忠告しておきます。推理小説やミステリは、読書感想文には向きませんから!

「いいかいルパンさん、そこがあんたの欠点なんだ。自分の策略にミスがないと、思い込んでいるところがね。敗北を認めるだって! ご冗談でしょう! 結局最後には自分が勝つとあんたはいつでも信じている……相手も策をめぐらしているってことを、忘れているんだ」 (p128〜129)

今回はルパンと少年探偵イジドール・ボートルレの対決が中心。
このイジドールが、私は好かないのだ(苦笑) 年下のこまっしゃくれた子供や少年少女が、大人をやりこめるというさまが、嫌いなのかもしれない。(例:アニメ「一休さん」)
それに私はルパン贔屓だから、これは仕方ないこと。今回の引用文も、イジドールがルパンを褒め称えたもの、ルパンが自画自賛したものを、故意に選ぶようにしたくらい。

「いいかい、イジドール君、退屈な人生も、やり方ひとつですばらしいものになる……そのやり方を、わたしは心得ているのさ……」 (p229)

しかしルパンはイジドールの相手をすることを、心から楽しみ、喜んでいますね。もちろん、これはルパン「負けず嫌いで冒険好き、手応えのある相手と駆け引きを楽しむ」という性格のせいでもありますが。
まるで「優秀な弟子を見つけ、導くことの出来る師匠の歓喜」というものも感じます。

「おや、目が潤んでいるね……友情が裏切られたのが、そんなに悲しいのかい……本当にかわいいね、きみは……思わず抱きしめたくなるよ……いつも驚いたような目をしているのが、胸に迫るんだ……」 (p227)

個人的には、シャーロック・ホームズは出てこなくても良かったんじゃないか、と感じずにはいられなかった。○○をするためだけに出てきたようで、かわいそう・・・。
ルパンに登場するホームズは、同名の別人だと思った方が無難でしょう。ホームズはワトソンくんがいて、はじめてシャーロック・ホームズなのだから。
まあ、これは仕方ないか。フランス人にフランス人を○○をさせるわけにはいかない・・・という作者の意識が、無意識に表れたからかもしれません。

「判事さん、それはじっくり考える時間がなかったからですよ。大事なのは考えること。たいていの場合、事実のそのもののなかに答えが隠されているんです」 (p31〜32)

2007年5月13日(日) at 22:51 / コメント( 2 )/ トラックバック( 0 )
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ブッデンブローク家の人びと(上巻) (トーマス・マン) / からな

> な行・は行のタイトル本
「分割払いとはね! 分割払いというのは、ある人間の支払い能力を試してみる便法ですよ!」  (p297)

岩波文庫。訳者は望月市恵さん。2005年の夏の一括重版で、入手。上巻を読んだのは2007年1月10〜16日。
文庫で全3巻ありますが、一巻ずつアップしていきましょう。

トーマス・マンの作品を読むのは、『ヴェニスに死す』(新潮文庫) を読んで以来。
(余談ですが、ヴェネツィア表記の方が、いいよね。光文社古典新訳文庫で最近発売されたものは、『ヴェネツィアに死す』になっていました)

『ブッデンブローク家の人びと』 を読むきっかけになったのは、これも高村薫さんの作品 『レディ・ジョーカー』(毎日新聞社) を読んだ時。主人公の一人・合田雄一郎さんのある時期の読書遍歴が紹介されていた部分がありました。


なるべく長いやつを選んで、七月には『ブッデンブローク家の人々』と『ユリシーズ』と『大菩薩峠』を読み、八月には『カラマーゾフの兄弟』『ジャン・クリストフ』『チボー家の人々』と続いてきて、まだ五巻目の三分の二が残っていた。 (『レディ・ジョーカー』下巻p264〜265)


ここで私は 『チボー家の人々』 を昨年読破し(←感想記事も、途中で止まったままやん)、『ブッデンブローク家の人びと』 を今年の初めに購読し、『カラマーゾフの兄弟』 を現在買っているわけです。(全巻揃ってから読みたいと思っている。・・・あくまで「思っている」です。今年中には、読む予定なし。読みたいのは、買ったままになっている 『罪と罰』)


前置きはここまでにして・・・。
見開きにある簡単な内容紹介には、「ドイツの一ブルジョア家庭の変遷を四代にわたって描く」とあります。
ブッデンブローク商会がどのように栄え、どのように危機を乗り越え、どのように名誉を手にし、どのように没落していったのか・・・。

最初はちょっととっかかりにくかったんですが、読み進むうちに、キャラクターを見守っていくような気持ちになっていく、この不思議さ。
アントーニエ(愛称トーニ)の愚かしさと無知と小賢しさが愛らしく思えたり、兄のトーマス(愛称トム)の頼もしさに、トーニを羨ましく思えたり・・・。
長編作品を読む時には、どうしてもキャラクターに愛着を覚えていきますね・・・えっ、私だけ?

当時のドイツの各都市の風習や生活、歴史背景・・・ナポレオンがヨーロッパ全土をかき乱した直後の頃から物語が始まるので、高校の世界史の授業でその辺りを習っていなかった私には、これはちょっと苦手な部分ではありました。
しかしナポレオンという存在が、市井の人々の意識を変えたというのは否めません。トーニの初恋の相手、モルテンが言うように・・・。


みんなが同一の権利を持つ国民の一人であって、神と庶民の間に仲介者が存在しなくなるように、市民は国家に直接向かい合うべきです! (中略) 真実はなんにも書いてはならないし、学生に教えることもならない。真実は、現行の秩序制度に一致しないだろうからというのです。……よろしいですか? 真実は抑圧され、発言は封じられたのです。 (中略)
暴力、この愚劣で粗野で、この世をわがもの顔にしている警察力、――精神的なもの、新しいものをなんにも理解できない警察力。  (p198)


更には商売やお金にまつわる内容も出てきますので、読むのが辛い部分もありました。
(この「辛い」というのは、決して私がそれらに疎いという意味ではなく、また別の意味でのこと)

何というか、身につまされるというか・・・(苦笑) お金は人を幸にも不幸にもするんです、はい。
今回最初と最後に取り上げた引用部分も、それに関するもの。

この瞬間になってから、「破産」という言葉の意味が、初めてはっきりとし、子供のころからその言葉に感じていた漠然とした恐ろしさが、よみ返ってきた。……「破産」……それは死よりもぞっとするものであった。混乱、崩壊、零落、汚辱、屈辱、絶望、悲惨であった。  (p309)

2007年4月1日(日) at 15:48 / コメント( 1 )/ トラックバック( 0 )
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すっかり忘れて2周年。 / からな

日記・その他 > 「むちゃ本」ブログの方針とお知らせ
3月20日だったんだ! このブログを開設したのは!

すっかり更新ご無沙汰。ほぼ毎日チェックだけはしている状態。
設置しているブログペットのアクセス解析の「検索ワード」が面白くてね♪ 個人的にはどうしても爆笑を余儀なくされる「検索ワード」でこのブログに辿り着いた方々、ご愁傷さまです・・・。ご期待にそえなくて申し訳ない・・・。

eoのプロバイダを、引越しのせいで替えざるを得なくなったのですが、ブログ自体を止める理由はありません。マイペースでやっていきます。
うーん、便利な言葉だ、「マイペース」というのは。「放置状態」とは違うニュアンスがありますからね 

ご無沙汰ついでに、2007年1月から3月の昨日現在までの読書記録を・・・。

・藤永幸治 『特捜検事の事件簿』 (講談社現代新書)
・皆川達夫 『バロック音楽』 (講談社学術文庫)
・トーマス・マン 『ブッテンブローク家の人々』(上巻・中巻・下巻) (岩波文庫)
・青木理 『日本の公安警察』 (講談社現代新書)
・高村薫 『神の火』(上巻・下巻) (新潮文庫)
 ←何回目かの再読
・カンパネッラ 『太陽の都』 (岩波文庫 青)
 ←別ブログで更新。こちらからどうぞ。
・モーリス・ルブラン 『水晶の栓』 (ハヤカワ文庫)
・堀米庸三 『中世の光と影』(上巻・下巻) (講談社学術文庫)
・竹内久美子 『遺伝子が解く! 愛と性の「なぜ」』 (文春文庫)
・「古典新訳文庫」創刊記念特別編集号『古典新訳の発見 "新大陸"はここにあった!』(非売品) (光文社古典新訳文庫)
・ジョゼフ・ギース、フランシス・ギース 『中世ヨーロッパの城の生活』 (講談社学術文庫)
・ロレンス・ダレル 『アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ』 (河出書房新社)
 ←ただいま読書中。

うーん、ものの見事にバラバラ。これが私らしくていいんですよ♪
この中からいくつか、ひと言コメントしてみます。

・『特捜検事の事件簿』 『日本の公安警察』・・・2007年1月は、個人的な読書テーマとして「<高村薫>作品に関連する書籍を読もう!」月間でした。『ブッテンブローク家の人々』もそうです。

・『バロック音楽』・・・長らく講談社現代新書で発売されておりましたが、なぜか買いそびれていた。学術文庫としてリニューアルされたので、購読。

・『ブッテンブローク家の人々』・・・「ベニスに死す」以来のトーマス・マン。読み出したら面白くなってきた。

・『神の火』・・・ここ最近の原子力発電所の関連ニュースを知るたびに、この書籍を思い出してしまう。「原子力はすばらしい!」などと訴える前に、関係者は一読すべきだろう。良い面だけでなく、負の面にも眼差しを向けなきゃね。もう、今さら遅いかもしれませんけどね。

・『水晶の栓』・・・中学生の時に、中学生向けに書き直されたものを読んだきりで、すっかり内容は忘れていた。隠し場所は、その時点で「ああ、そうだったな」と思い出しましたが。

・『中世の光と影』 『中世ヨーロッパの城の生活』・・・2007年3月は、個人的読書テーマとしては「<中世ヨーロッパ>関連書籍を読もう!」月間でしたが、これ↓のせいで、この2作品だけになってしまいました。2007年中に、もう一度実施予定。

・『アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ』・・・2007年の出版ニュースの一つとして、個人的には大変重要なもの。どれほど復刊を心待ちにしたことか・・・! ゆっくりと読む喜びを味わっています。久しぶりに、「原書が欲しい」と思いました。『アレクサンドリア四重奏 2 バルタザール』 『アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ』 『アレクサンドリア四重奏 4 クレア』の発売も、待ち遠しい。


それでは月並みですが、これからもよろしくお願いいたします。

2007年3月24日(土) at 16:55 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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「古典新訳文庫」創刊キャンペーンプレゼント 創刊記念特別編集号『古典新訳の発見 "新大陸"はここにあった!』(非売品) に当たったで〜♪ / からな

日記・その他 > ささやかな幸福
11月半ばに締め切りでしたし、とっくに諦めていたのですが、キャンペーンプレゼント・創刊記念特別編集号を発送完了!のお知らせがサイトに2月27日に出てました。

ひょっとして・・・と思いつつ待ちました。週末になっても届かないので、はずれたか・・・と。
届いたのは、週明けの3月5日でした。

ラリホ〜♪ 

(デジカメ写真に収めたかったんですが、調子が悪いので修理に出す予定。戻ってきたら、写真をアップします)

就寝前の読書として、少しずつ読んでおりました。読了したのは、本日未明。
以下、適当な雑感を・・・。

なかなか面白かったです。オリジナリティには、ちょっと欠けてるかなとは思いましたが。きっと、光文社のPR誌「本が好き」誌上であった、野崎歓さんと川上弘美さんの対談は、リアルタイムで読んでいたせい(苦笑) 再録は仕方ないな、と。

島田雅彦さんと金原ひとみさんの対談も、読み応えありました。
(ところで、この人↑のイケイケセクシー風な写真は、撮影者が敢えて注文したものか? 一歩間違えたらおミズ系やろ)

また、めったに日の当たることのない(←暴言?)、翻訳者さんたちのエッセイや講演会の内容が収められているのが一番良かったかもしれません。
金原瑞人さん(父)の後に、島田雅彦さんと金原ひとみさん(娘)の対談を持ってきたのは、「狙っている」としか思えませんが?(苦笑)

アンケート数が少なかったのが、残念でした。
私だったら・・・と考えてみると、ラクロ 『危険な関係』は必ず挙げると思います。これさえあれば、恋愛小説は要らないもん。

非売品である本書は、当選者数1000名。私は3枚葉書を出しました。
「一般」には1000名ですが、当然、関係者さんにも配布されているだろう・・・と思っていたら、やっぱりそうだったみたい。

2007年3月11日(日) at 20:36 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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