過橋米線 / マルヘイ
グルメ > 医食同源
(「過橋米線」さんのメニューより)
店名にもなっている「過橋米線」です。なんでも、その昔、科挙の試験勉強をしている夫に、奥さんが毎日、橋を渡って料理を運んでいたそうで、なんとか料理が冷めないようにと熱いスープの上に鶏油の層を作って冷めにくくしたというのが名前(「過橋」)の由来です。また、米線とはお米で出来た麺で、ビーフンほどのコシはなく、柔らかめのうどんといった感じのものです。食べ方は、熱いスープに薄切りの肉や下茹でした野菜や米線を入れて、一呼吸置いた程度で麺も具も食べることが出来ます。
ところで、この「過橋米線」の故事は、「料理は熱いものを食べるのが当たり前」であるという概念が浸透している中国らしい話しだと思います。
日本は昔からおにぎりや幕の内弁当など、冷めたものでも平気で食べる文化がありますが、中国では有史以来、温かいものを食べるのが当たり前で、冷めた料理(もちろん前菜やデザートなどは例外です)を食べることは生理的に受け付けないという文化があります。
栄養学だけから考えると、熱かろうが冷めていようが物質としては同じ物かも知れませんが、冷たいものを食べると胃腸が冷やされ、消化酵素の働きも低下しますので、消化と吸収には大きく影響します。食べ物は体内で消化吸収されて初めて役に立つわけですから、物質的には同じ物を食べていると言っても結果は異なります。
2008年5月31日(土) at 11:39
老江湖豆腐 / マルヘイ
清炒豆苗 / マルヘイ
内臓感覚〜脳と腸の不思議な関係 / マルヘイ
本 > 「胃腸」関連
東北大学の教授である著者が長年のIBS(過敏性腸症候群)の研究から知り得た脳と腸の複雑な関係(相互関連)についての本です。
過敏性腸症候群は男性では下痢型が多く、女性では便秘型が多いものの、単純にストレスが脳から腸に影響して発症すると言うよりは、患者の腸自体の感受性が高いことが実験で確かめられており、更に腸の状態が脳の情動形成にストレートに影響することも明らかになったことなどが具体的に解説されています。
特に興味深かったのは、感覚に関する脳内処理の中でサブリミナルなものに関しては情動との関連が深く、腸の状態や癌などの発生による体内の状態の変動が、例え意識レベルまでの強さがなくても、情動にも影響しうるという部分です。
漢方では、脳はあくまでも目、耳、口などがうまく機能するようにコントロールしているところであって、人間の心に関してはお腹の中の内臓が深く関与していると考えられています。この本に書かれていることも、角度は違いますが、以前にご紹介した「内臓が生み出す心」や「腸は考える」、「セカンドブレイン」などの内容とも符合する部分が多く、科学の進歩が漢方の考え方の正しさを証明する方向に進んでいるような気がします。
2008年5月28日(水) at 18:44
千張肉 / マルヘイ
グルメ > 医食同源

(引き続き、「過橋米線」さんのメニューから)
これも雲南料理の定番のひとつで、ボールの底に豚バラ肉を敷き詰めて、その上から芽菜とよばれる漬物を載せて、長時間蒸し上げた料理です(最後にボールをひっくり返して、お皿の上にのせて出来上がりです)。
豚バラ肉の脂肪分と、漬物の酸味が混じり合って独特の旨味が醸し出される名菜です。因みに上海料理に「梅菜扣肉(メイツァイコウロウ)」という名菜がありますが、ほぼ同じ物だと思います(梅菜扣肉も、もともと客家料理と言われていますので、この千張肉とルーツは同じかも知れません)。
中華料理では、漬物は、蒸し物から炒めもの、スープの具まで様々な料理に使われます。日本の感覚では、意外な感じもしますが、漬物を肉料理に用いると、漬物が発酵する過程で生じたアミノ酸などの旨味成分と肉類の旨味成分との相乗効果で料理全体の旨味が増すと言われています。
2008年5月27日(火) at 12:44
三七人参入り汽鍋鶏 / マルヘイ
グルメ > 医食同源
(引き続き、「過橋米線」さんのメニューから)
このお店の名物のひとつでもある「汽鍋鶏」です。専用の土鍋に具を入れて下から蒸気を当てて約4時間かけて蒸し上げて作るそうです。
土鍋の真ん中の穴から蒸気が具にあたり、じっくりと鶏の旨味を引き出すことで、雑味のない澄んだスープが出来上がります。味付けもショウガや塩だけとのことで、見た目以上にあっさりとしています。
また、雲南省特産の漢方薬である三七人参(田七人参ともいいます)を粉末にしたものが加えられていますが、三七人参は打ち身や打撲のほか、けがによる出血、胃潰瘍や痔の出血、眼底出血などの特効薬として有名なほか、肝臓病や心臓病、子宮筋腫などにも応用されます。
2008年5月26日(月) at 11:08
雲南料理〜前菜 / マルヘイ
グルメ > 医食同源
東京の秋葉原に近いところにある、雲南料理店〜「中国雲南酒膳坊 過橋米線」さんのメニューから。
雲南省と言えば、四川省の南、ミャンマーの北東に位置し、昆明や大里、シーサンパンナ(西双版納)などの観光地が有名です。また、中華料理の世界では雲南ハム(宣威火腿)やプアール茶の原産地として知られていますが、雲南料理を食べるのは初めてです。
少数民族が多く暮らしており、一口に雲南料理といってもバラエティーに富んでいると言われますが、基本的な味付けは唐辛子や香辛料を多用するような気がします。
写真は前菜の盛り合わせで、ハチノス(牛の胃)やクラゲ、干し椎茸などが盛られています。
2008年5月24日(土) at 14:07
杏仁豆腐 / マルヘイ
グルメ > 医食同源
ご存知、杏仁豆腐です。杏仁とはアーモンドに似たあんずの種で、独特の芳香があり、漢方でも咳止めの要薬として用いられます。
歴史的に見ると、杏仁酪という杏仁を煮込んでとった絞り汁にハチミツを加えた温かい飲み物があり、それから発展してデザートとしての杏仁豆腐になったようです。
もともと杏仁は中国でも北京近郊などの北方で栽培されていますが、芳香も強い代わりに苦みが強く、今日ではデザート用に苦みの少ない品種なども栽培されています(前者を北杏仁、後者を南杏仁と呼びます)。
いずれにせよ、杏仁(生薬としてはキョウニンと読みます)は、漢方薬=医薬品でもあり、食品でもあるわけですが、正に医食同源そのものです。
2008年5月23日(金) at 14:52
穴子と新ジャガ、コーンの蒸しもの / マルヘイ
グルメ > 医食同源
穴子の切り身にお米を砕いたものをまぶして、蒸してあります。写真では見えにくいですが、穴子の下には新ジャガとトウモロコシが隠れています。また、一番上に載っているのはニンニクの葉です。
ジャガイモもトウモロコシもデンプン質が豊富ですが、食べ物をデンプンなどの糖質、タンパク質、脂質に3分類した時に、穀物などに多く含まれるデンプンの重要性が意外と認識されていないような気がします。
タンパク質も脂質もからだに必要な栄養素に違いはないのですが、糖質ともよばれるデンプンは、唾液や膵液に含まれるアミラーゼなどの消化酵素の作用でブドウ糖にまで消化されますが、人間の脳の唯一の栄養源がこのブドウ糖です。
現代では糖分の摂りすぎが問題になりますが、人類の歴史を考えた時に、穀物などから供給されるデンプンがなければ死活問題となったはずで、主食ともよばれるお米をはじめとした穀物を食べることが最重要課題であったはずです。数千年の歴史のある漢方でも、人間の食べ物を指して「水穀」と言いますが、水と穀物こそが最も重要であるということです。
ところで、現代社会の食生活に於いては「あまり噛まない」ことで、食べ物が物理的に細かくならないばかりか、「唾液の分泌量も少なく」なって、アミラーゼなどの消化酵素が十分に作用せず、更に「冷たいものの飲みすぎ」で、消化管内の温度が下がって、消化酵素の活性が低下することで、結果的にデンプン質のものを食べたとしても十分にブドウ糖まで消化吸収されていない筈です。
現在、国を挙げて「食育」に取り組んでいこうとなっていますが、こういった人類の食に関する最もベーシックな点が見落とされていることが、現代日本の食に関する混迷の元になっていると思います。
2008年5月22日(木) at 15:52
妊娠中のストレスと子どものアレルギー / マルヘイ
ニュース・芸能 > 健康トピックス
日経新聞の報道によりますと、妊娠中の母親がストレスを受けると、生まれてくる赤ちゃんが喘息などのアレルギー症状を起こしやすくなるとのハーバード大学の研究成果が学会に報告されたそうです。
日本でも年々、アレルギー症状を呈する子どもの割合は増加の一途で、環境汚染などの環境因子以外にも、食べ物の問題などが背景にあるとされています。また、両親のいずれかがアレルギー疾患であるなどの遺伝的な要因もあるとされていますが、今回の報告では、妊娠中の母親がダニなどのアレルゲンが少ない環境で過ごしていても、ストレスが強いと子どもに影響を与えることが示されました。
漢方では、ストレスは五臓六腑の「肝」に影響を与えるとされ、神経質な乳幼児のひきつけやむずかり、歯ぎしりなどに対して、その名も「抑肝散」という処方が用いられてきました。ただし、この処方に関しては昔から「母子同服」とされ、子どもと同時に母親にも飲ませるべきであるとされてきました。
これは、そういった神経質な子どもの影響で、母親も神経質になるからではなく、神経質な母親から生まれた子供は、特に乳幼児の時期に神経質になるという理由からです。これらのことから考えて、今回のハーバード大学の報告のように、母体がストレスの影響を受けることで胎児に影響し、アレルギー症状までを発症しやすくなるとすれば、漢方的には炎症の強いアレルギー症状(赤味の強い湿疹など)がでやすくなるのではないかと考えられます(細かい漢方的な理屈については省かせて頂きます)。
いずれにせよ、漢方的な見地からの対策としては、妊娠する前から全身の「気」の流れを良くしておけば、ストレスに対する抵抗力を増すというか、同じストレスがかかったとしても、からだが受ける影響を抑えることが出来ると考えます。特に、生理前になると胸が張るとか、普段からガスやゲップが多いというのは「気」の流れの滞りからくる代表的な症状ですし、基礎体温表で高温期の体温が上がったり下がったり日によって変動しやすい方は「気」の流れが滞りがちですので、そういった方は要注意といえます。気功などでリラクゼーションを心がけたり、それぞれの体質にあった漢方薬を服用することをお勧めいたします。
日本でも年々、アレルギー症状を呈する子どもの割合は増加の一途で、環境汚染などの環境因子以外にも、食べ物の問題などが背景にあるとされています。また、両親のいずれかがアレルギー疾患であるなどの遺伝的な要因もあるとされていますが、今回の報告では、妊娠中の母親がダニなどのアレルゲンが少ない環境で過ごしていても、ストレスが強いと子どもに影響を与えることが示されました。
漢方では、ストレスは五臓六腑の「肝」に影響を与えるとされ、神経質な乳幼児のひきつけやむずかり、歯ぎしりなどに対して、その名も「抑肝散」という処方が用いられてきました。ただし、この処方に関しては昔から「母子同服」とされ、子どもと同時に母親にも飲ませるべきであるとされてきました。
これは、そういった神経質な子どもの影響で、母親も神経質になるからではなく、神経質な母親から生まれた子供は、特に乳幼児の時期に神経質になるという理由からです。これらのことから考えて、今回のハーバード大学の報告のように、母体がストレスの影響を受けることで胎児に影響し、アレルギー症状までを発症しやすくなるとすれば、漢方的には炎症の強いアレルギー症状(赤味の強い湿疹など)がでやすくなるのではないかと考えられます(細かい漢方的な理屈については省かせて頂きます)。
いずれにせよ、漢方的な見地からの対策としては、妊娠する前から全身の「気」の流れを良くしておけば、ストレスに対する抵抗力を増すというか、同じストレスがかかったとしても、からだが受ける影響を抑えることが出来ると考えます。特に、生理前になると胸が張るとか、普段からガスやゲップが多いというのは「気」の流れの滞りからくる代表的な症状ですし、基礎体温表で高温期の体温が上がったり下がったり日によって変動しやすい方は「気」の流れが滞りがちですので、そういった方は要注意といえます。気功などでリラクゼーションを心がけたり、それぞれの体質にあった漢方薬を服用することをお勧めいたします。

(「過橋米線」さんのメニューから)
(「過橋米線」さんのメニューから)

