上方の宵 若旦那のお座敷入門

若旦那のblog

HOME > お座敷あれこれ

ここら辺りは山家ゆえ、 / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
こんにちは、若旦那です。
お元気ですか?

昨夜、初めてタイ料理をいただいたのですが、から〜いっ
「谷川さん、大丈夫?泣いてますよ。」と言われながらも、
残すのもったいなさに結局、全部いただいたのでした

さて、もう十月も終わりですね。
そろそろ顔見世が気になる時分、
 昼、夜、どっちがいいかしら?
 今年も着物屋さん、招待してくれるのかしら?でも買わんなんやろなぁ、など
いろいろ思いを巡らすのでありますが、
今年は昼の部の最初に珍しい演目が並んでいますね。

箱根霊験誓仇討(はこねれいげんちかいのあだうち)』
通称「いざりの仇討」ですけど、
今の人は「いざり」言うてもわからへんのとちがいますか?
「坐ったままのこと」で、転じて、足の悪い人のことを「いざり」と言ったりもするのですが、今では、よろしくない言葉となっているところから、あまり上演されなくなったんでしょうねぇ。

筋書きは、ややこしいのではしょりますが、
仇を尋ねて苦労するうち、足がたたなくなった勝五郎を
いざり車(車椅子のない当時、人を乗せた台車のようなもの)に乗せて、
今日も嫁の初花が綱を引いて、花道から出てくるのです

写真でしか見たことないのですが、
写真で見ても、この登場の場面には詩情が漂って、いい場面なんです。
歌舞伎は、
本来だったら哀しい場面を、非常に美しく描きますね。
「沼津」にしても、貧乏がキラキラ輝いてますでしょ

この場面も、秋の寒さと互いを思う二人の情が感じられて秀逸なのですが、
最近、この花道の出の台詞を、芸妓さんは、たいがい空で言えることを知って驚きました。

出ない演目なのに、なんで?と聞いたら、
お座敷の余興に「いざり勝五郎」なるものがあって、
地方(じかた)のお姐さんが義太夫よろしくひとしきり弾いた後、
初花に扮した芸妓さんが、
勝五郎に扮したお客さんを、いざり車に見立てた座布団に乗せて、引っ張って登場、
台詞になるのだとか。

お座敷で、わざわざそんなことをする馬鹿馬鹿しさに吹き出しましたけど、
罪のない遊びでしょ

さて、その台詞は、

初花もうし勝五郎さん、ここら辺りは山家(やまが)ゆえ、紅葉のあるに雪が降る、お寒うはござりませぬか?
勝五郎いやいや、おれは車におれば寒うもない、か弱きそなたが引く苦労、手は痛みはせぬか、過分なぞや、うれしいぞや

今日の画像は、「お座敷の内から外を見ると」
襖を開けても屏風があるので見通せません。
2004年10月31日(日) at 17:12 

街それぞれ / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
なんだか寒くなりましたね。
風邪かしらん、いかんなぁ。
若旦那です

さて、
大阪を代表する歓楽街は、
現在でも北と南ですが、
芸妓さんの気質、芸風にも、やっぱり違いはありますよ。

北新地ですが、
昔、堂島に米相場がありましたやろ、
江戸時代のことでっせ、
中之島には大名の米蔵が並んでおりましたし、
全国からやって来るお役人や商人の接待の場でしてん。
発祥がそんなんやから、
すっとした、よそゆきの大阪、
ショーアップした大阪いう印象を持ってますわ。

一方、南ですけど、
大阪の商人が自前で遊ぶとこでしたさかい、
より大阪ローカル、
人がいい、いう印象がありますわ。
身びいきとちゃいまっせ。
例えていえば、B型っぽい感じですやろか?

京都にも、そういう違いはあるようで、
祇園は、京都へおみえになったお客さんをもてなすところ、
先斗町は室町の旦那が遊ぶところ、
上七軒は西陣の旦那が遊ぶところ、と聞いたことがあります。

そやけど今ではこうした違いも薄れてきてるんとちがいますか?
のっぺりしてくるようで嫌ですなぁ。
すんません、若旦那、酔うてますねん。
堪忍でっせ。
酔うてもパソコンに向かうんですから、頑張ってますやろ♪

今日の画像は、「京都の料亭にて」
遊んでんのと違いまっせ、勉強してますねん
2004年10月21日(木) at 23:48 

お茶ひきでしてん / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
ひどい台風でしたねぇ
お変わりありませんか?若旦那です。

平日は予約があってもなくても、
いつでもお客さまをお迎えできるしたくをしているのですが、
今日はご予約も幸い(幸いではない、かな?)頂戴していなかったので、
シャッターを下ろしていたのですが、
七時頃には大阪の雨は止みましたねぇ。

島之内たに川から少し離れたところにあるラウンジも、
今日は休みにしようということで、
店の子も出勤していなかったのですが、
雨も止んだんなら、お客さん来るかもしれへんし、開けようか、
と風吹く中、女将さんとラウンジへ

若旦那がラウンジのカウンターに入るのは久しぶりだったので、
お客さん、来ないかなぁ?
と手ぐすね引いて待っていたのですが、
あきませんでした。。。

そりゃ、このお天気でしたら、
はよ家に帰ろうと思いますわなぁ。

水商売では、
そこが水商売の由縁ですが、
時にはお客さんのない日もある訳で、
そういう日を、今日は坊主やった、と言いますね。

花街では、
「お茶をひく」って言うんです。
昔、お抹茶は各家、石臼でガラガラひいてたようで、
重いもんガラガラひくから、ちょっとした労働ですわなぁ、
そこでお客のつかない遊女を(文字どおり)遊ばせておくよりは、
お茶をひかせたのだとか。
おっ、ここでもお茶が!

という訳で、
今日は、お茶ひきでございました。残念!

今日の画像は「玄関に香を焚く女将さん」
明日は千客万来なりよ〜♪
2004年10月20日(水) at 23:42 

そもそも、お茶屋の始まりは / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
また台風ですね
いかがお過ごしですか?若旦那です。

なぜ、お茶屋を「お茶屋」と呼ぶのか?という質問をちょうだいしました。

たしかに、そうですわなぁ。

そもそもお茶屋の始まりは、
それは料理屋の始まりでもありますが、
寺社の参拝客相手に安い値段でお茶を売っていた
その名も「一服一銭」と呼ばれる商売と言われております。

寺社の門前にお茶道具を持ち出して、
夕方には引っ込めるという簡単な商売だったものが、
やがて蓆がけになり、小屋がけの茶屋になり、
女性が給仕するようになれば、
酒食も出すようになりますわな。

大きくなるにつれ、専門化も進んで、
芸妓さんと遊ぶお茶屋、
料理を出す料理屋へと進化していったのではないでしょうか?
今でも料理屋とお茶屋は持ちつ持たれつ、仲良しですわ。

京都の祇園一帯は、現在も料理屋、お茶屋が数多く集まっておりますが、
あれこそ、その典型で八坂神社や清水寺への参詣客相手が起源でしょうね。

茶屋と名がつく商売は、
他にも芝居茶屋、相撲茶屋がありますが、
これらにしましても、
そもそもは芝居や相撲を見にくる客相手にお茶をさしあげていたものが、
なにかと便宜を図るようになっていったのではないでしょうか?

その遥か昔の名残でしょうか、
今でもお座敷にお通りになったお客さまには、
まず香煎をさしあげるんですよ。

という訳で、今日の画像は「お茶とおしぼり」
まず最初のおもてなし
2004年10月19日(火) at 14:17 

懐石はタクシーに乗って。 / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
こんばんは。
若旦那です
今日もお座敷でございました。
ありがたい、ありがたい。

今日はお客さん(接待される側)、お手元さん(接待する側)、六人で聞いていたのですが、お手元さんが着くなり、お客さんが一人増えたとのこと!

お茶屋は板前おいてませんねん、
料理は仕出しで、お料理屋さんから持って来てもらいますねん、
すぐに電話したら、板前を取りに返してくださいって、
そんなん間に合いますかいな

という訳で、
懐石料理一人前がタクシーに乗せられて、我が家に届けられました
いろんなことがありますわな。

今日の画像は、「たに川」玄関。
並ぶ草履は芸妓さんの。
ちょっと色っぽいでしょ
2004年10月14日(木) at 23:45 

飲まされましたわ / 若旦那

HOME > お座敷あれこれ
こんばんは。
若旦那です。
さっき、お座敷すみました
いやっ、もう日付け変わってますなぁ。
今日は飲まされましたわ。
まだお座敷モードですよって、大阪弁で堪忍でっせ。

今日の座敷は懐石やのうて、ふぐでしてん。
うちらはお客さんにしてみれば晴れするところでっさかい贅沢しはりますけど、
ふぐ?もう、そんな季節かいな?早いなぁ、ですわ。
今日かて暑ぅおましたやろ、
お鍋かなわんなぁ、でしてんけど、
着物の世界では、もう袷(あわせ)いうて裏地のついた冬もの着んなんのんで、
袷きてお座敷いきましてん。
そしたら女将さんも仲居も、裏地のついてない単衣(ひとえ)もんですわ、
いやっ、おかあさん、そんなん言うてや、ぼく一人袷やん、でしてんけど、
遅かりし、ですわ。

お座敷によっては、若旦那も着物きてお座敷に出ますねんけど、
女将さんには、我が親ながら感心しますわ。
この人には、このお商売の神さんついてはる、と思いますもん。
若旦那も頑張らなね!

今日の画像は、仲居の菊子さんです。
では、おやすみなさ〜い
2004年10月14日(木) at 00:57