爪が減る / 若旦那
文楽の魅力、発見! / 若旦那
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こんばんは、若旦那です。
冷えますね。
さて、
文楽を見て来ました。
梅川忠兵衛でお馴染み『冥土の飛脚』を見たのですが、
初めて、おもしろいなぁ、と思いました。
歌舞伎でも、しばしば上演されておりますが、
ずっと愚劇と思っていたんです。
人気狂言ですから、
それなりに面白くは見せますが、
満座の中で恥をかかされた忠兵衛がこらえかねて
公金の封を切る、という筋に納得がいかなかったんです。
それが今回すんなり得心できました。
忠兵衛はお屋敷にお金を届けなければいけないのですが、
恋人のいる新町へ足が向いてしまいます。
はっと気がついて、
いや、屋敷に行かなければ、
さりとて、梅川に会いたい、と迷った末、
梅川に会いに行こう、と思い切るのですが、
後の筋を知っている観客には、
ここで忠兵衛はデモーニッシュな決断をしたことが
思いやられます。
同時に、
文楽という表現が非常に生きるんです。
忠兵衛は人形遣いに操られていますが、
生身の人間も決して自由ではなく、
目に見えない大きな力の作用を受けている。
魔がさす、という言葉があるように
忠兵衛は悪魔に魅入られたのだ、と納得しました。

こんばんは、若旦那です。


