上方の宵 若旦那のお座敷入門

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お久さん / 若旦那

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こんばんは、若旦那です。
お元気ですか?

伊東深水の画集をめくっておりましたら、
「古曲の人たち」という絵に目がとまりました。

四人の老女が描かれているのですが、
いずれも着物の好みがたいへんに渋いんです。

今、こういう人、見かけなくなったなぁ、と思うと同時に、
こんな人、知ってるわ、誰やったかな?
豊の家のお久さんや!と思い出しました。

豊の家(とよのや)は母がお世話になったお茶屋さんで、
もうなくなりましたけれど、格式のあるお茶屋さんでした。
そこの女将さんが倒れた後を、
ずっと取り仕切っていた仲居頭がお久さんで、
私もなにくれと、かわいがってもらいました。

昔は普段から着物の方も大勢いらっしゃいましたし、
年寄りの普段の着物は地味なものでしたが、
深水画中の四人は河東節、荻江節など古曲の名手ですから、
粋筋と関係のある人たちでしょう。
素人ではない、それも江戸の洗練された好みがよく表現されています。

そんなところで、
江戸と上方は違いますけれど、
お久さんを懐かしく思いました。

どれ、お墓参りに行ってきましょか。
2005年8月8日(月) at 00:16