芸妓さんのカレンダーその参〜夏から秋へ / 若旦那
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七月になりますと、いよいよ天神祭りです。
大小さまざま数多くの船が大川を行き交いますが、一部は横堀川をくだり道頓堀川まで出てまいります。役者さんを乗せた歌舞伎船、文楽の大夫さんや人形遣いを乗せた文楽船、観光客を乗せた屋形船などなど、芸能関係を中心に様々な船がくだって参ります。これらの船は、だんじり囃子を賑やかに打ち鳴らして 進むところから、「どんどこ船」と呼ばれております。この「どんどこ船」に芸妓さんが乗り込みまして、芸妓船が仕立てられることもございます。
私どもの家は川に近いこともありまして、毎年のように見物しております。お囃子の音で船が近づいてきたことが分かります。横堀川をくだってくる間は、川の上を阪神高速が蓋をするように走っておりますから、トンネルのように暗うございます。乗っていらっしゃる方はお酒を飲むばっかりで、道頓堀に出てくる頃には、すっかり出来上がっておられます。
道頓堀に出てまいりますと、ようやく空も見えて、嬉しくてしょうがないんでしょう、伏せておりました幟(のぼり)を立てて、岸や橋に人を見つける度に「大阪締めしましょう!」と呼びかけます。「大阪締め」をご存じですか?
打ちましょう、、
も一つせぇ、、
祝うて三度、、、
船と陸とで大阪締めをしますと、船は「おおきに」と声を残してくだってゆきます。どんどこ船が夜の道頓堀川をくだってゆきますのは、大きな灯籠が流れて行くようで、楽しいですよ。
秋になり十一月になりますと、道修町の「神農さん」がございます。
道修町の少彦名神社の祭礼で、参拝客に福笹を授ける役を、ながらく北と南の芸妓が交代で勤めておりました。裾引きの着物のうえに福娘が着るような薄い上着を羽織り、「おひとつどうです」と売っていたのだとか。
三回にわたり一年の行事をご紹介してまいりましたが、大阪を代表するお祭りには芸妓が深く関わり、大阪の人々に愛され親しまれてきたことが、おわかりいただけるかと思います。
(つづく)
2004年12月7日(火) at 15:53 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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