「夏祭浪花鑑」 / 村をんな
ニュース・芸能 > 歌舞伎
観劇日…2002年11月23日
劇場…平成中村座
今回の「夏祭浪花鑑」での見せ場はなんといっても「長町裏殺しの場」といえるでしょう。
平成中村座は仮設のため盆もありませんし、ストーリーの展開を早くする目的もあったのか舞台装置なども通常の歌舞伎公演のように毎場面飾り直す事を省いてありました。ただ「長町裏殺しの場」の時には舞台上はシンプルに上手奥に井戸を、舞台手前側には泥沼を配していました。舞台前面には手燭が並び(本物のろうそく)ギリギリまでライトを落とし、勘九郎(団七九郎兵衛)と笹野高史(舅義平次)に二人ずつ、手燭を持った黒子が付いて面灯りを当てていました。役者の演技に合わせて付いたり離れたりする面灯りの微妙な間合い。2階から見ていてその計算された動きが印象的でした。義平次殺しの最終場面では手燭からスポットライトに替わり、それを黒子が抱えて舞台を走り回っていました。
殺された義平次は泥沼に投げ込まれ、団七は義平次の頭に足をかけ、二度と浮かび上がってこないように沈めてしまいました。その後団七は井戸の水をかぶって返り血を洗い流し着物を着て逃げようとする場面で、舞台奥の壁が一瞬ではずされ、山車の上では天神囃子が乱打され祭りに浮かれた人々が流れ込んできます。そしてその人たちに紛れて団七は花道に入っていきました。
照明を極力抑えた密室が一挙に外光と共に開放されたときの驚きはとても新鮮でした。歌舞伎だと義平次はただ金に汚い男としか演じられない場合が多いのですが、笹野さんの演技は団七との腹のさぐり合い、駆け引きをたっぷりと見応えのあるものにしていました。
義平次が沼に沈められた後、ちらちらと水面を見ていたのですが波一つさえ立たなかったので、私はきっと抜け穴でも作ってあって笹野さんはどこかに抜けてしまったものとばかり思っていたのですが、桜席で見ていた人の話によると、その幕が閉まるまで笹野さんは沼の中でじっと潜んでいたそうです。
笹野さんの演技と役者根性にはただ脱帽するほかありません。
劇場…平成中村座
今回の「夏祭浪花鑑」での見せ場はなんといっても「長町裏殺しの場」といえるでしょう。
平成中村座は仮設のため盆もありませんし、ストーリーの展開を早くする目的もあったのか舞台装置なども通常の歌舞伎公演のように毎場面飾り直す事を省いてありました。ただ「長町裏殺しの場」の時には舞台上はシンプルに上手奥に井戸を、舞台手前側には泥沼を配していました。舞台前面には手燭が並び(本物のろうそく)ギリギリまでライトを落とし、勘九郎(団七九郎兵衛)と笹野高史(舅義平次)に二人ずつ、手燭を持った黒子が付いて面灯りを当てていました。役者の演技に合わせて付いたり離れたりする面灯りの微妙な間合い。2階から見ていてその計算された動きが印象的でした。義平次殺しの最終場面では手燭からスポットライトに替わり、それを黒子が抱えて舞台を走り回っていました。
殺された義平次は泥沼に投げ込まれ、団七は義平次の頭に足をかけ、二度と浮かび上がってこないように沈めてしまいました。その後団七は井戸の水をかぶって返り血を洗い流し着物を着て逃げようとする場面で、舞台奥の壁が一瞬ではずされ、山車の上では天神囃子が乱打され祭りに浮かれた人々が流れ込んできます。そしてその人たちに紛れて団七は花道に入っていきました。
照明を極力抑えた密室が一挙に外光と共に開放されたときの驚きはとても新鮮でした。歌舞伎だと義平次はただ金に汚い男としか演じられない場合が多いのですが、笹野さんの演技は団七との腹のさぐり合い、駆け引きをたっぷりと見応えのあるものにしていました。
義平次が沼に沈められた後、ちらちらと水面を見ていたのですが波一つさえ立たなかったので、私はきっと抜け穴でも作ってあって笹野さんはどこかに抜けてしまったものとばかり思っていたのですが、桜席で見ていた人の話によると、その幕が閉まるまで笹野さんは沼の中でじっと潜んでいたそうです。
笹野さんの演技と役者根性にはただ脱帽するほかありません。


