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「天平の甍」  前進座 / 村をんな

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観劇日…2003年2月11日
劇場…国立文楽劇場


 「天平の甍」といえば唐招提寺、唐招提寺といえば鑑真和上と思って見に行くと、鑑真和上がなかなか登場されないので、嵐圭史ファンにはちょっと物足りなかったかもしれません。たださすがに最後の鑑真和上の格調高い文語調の独白、こちらの耳だけではなく、腹にまで響くほどの迫力でした。
 「天平の甍」の主要なストーリーは中国から律師(奈良時代の日本には僧に戒律を授ける律師がいなかった)を招くために、唐に渡った4人の日本人留学僧の生き様を通して描かれています。その中でも河原崎國太郎・嵐広也兄弟の熱演でやっとこの二人のニンにあった役を見たと思いました。
 広也の芝居を初めて見たのが「女殺油地獄」の与兵衛でどうも素の真面目なところがどことなく現れて、あんまり似合わないなぁと思っていました。広也には一本気で一途な男がいいようです。
 國太郎は栄叡(広也の役)の死後、鑑真和上を日本に連れて帰るための中心になった僧・普照役でした。栄叡が動なら普照は静というような感じなのですが、表面は静かな中に芯のしっかりした人間を演じておられました。これもとっても良い役作りだったのですが、こういう役が良いということが女形として良いかどうか疑問に思えました。
 個々に気になるところはあるものの、全体的にはちょっと淡々とはしていましたが(と感じたのも前の週に花組芝居のどたばたした芝居を見ていたからかもしれませんが)面白い作品に仕上がっていたと思います。
2005年11月7日(月) at 21:28