村をんなの独白

村をんなのblog

「サラ」 / 村をんな

ニュース・芸能 > ストレートプレイ
観劇日…2003年5月11日
劇場…新神戸オリエンタル劇場


 フランス人女優サラ・ベルナールの人生を振り返るというストーリーなのですが、単純に振り返るというのではなく、執事のピトゥを相手に回想録を口述筆記しているのです。それもふと思い出したことを書かせるので、さっきまで27歳のサラだったと思ったら、突然11歳のサラになったりと、現在(77歳)と過去の間を揺れ動きながら、サラの人生の一端を表していく形になっていました。
 過去を思い出すきっかけにするために、執事のピトゥは母親役、修道院の尼さん、アメリカ人の興行師、オスカー・ワイルド等を演じさせられるのです。
 わがままなサラの言うことなど全部聞いていられないと、おとぼけぶりを見せるピトゥ。さすが新派出身役者の金田龍之介、扇をパラリと開くとサラの母親になってしまうのです。そのちょっと女形がかった口振り、物腰。この配役は宮田慶子の面目躍如と言えるのではないでしょうか。
 ブラジルでトスカを演じたときに、3mの高さから飛び降りるために下にはマットがひかれていなければならなかったのを、大道具係の人間が置き忘れ、そのために最終的には膝から下を切断しなくてはならなかったサラ。その上、内蔵?腰?の痛み、死への恐怖、それを忘れるため過去の栄光に逃げようとするサラ、しかし甘美な思い出ばかりではなく、辛くて苦しい思い出もまたサラを追いかけてくる。狂気にも似た生への執着心を演じた麻美れいの演技力の幅広さを今回もまた強く認識させられました。
2005年11月14日(月) at 21:02