「シャンソマニア」 花組芝居 / 村をんな
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観劇日…2003年8月2日
劇場…近鉄小劇場
源氏物語の初段「桐壺」だけを取り上げ、現代の日本語と千年のギャップを埋めるために京都言葉に翻訳された語りを間に入れながら役者衆のセリフは原文に忠実(?)に演じられました。
今回は登場人物の心情を表すためにシャンソンを取り上げていました。知っている歌あり知らない歌あり、替え歌あり、そのままシャンソンありという感じでした。
源氏物語は平安時代の貴族の物語、シャンソンはパリの庶民の心を歌った歌。時代は変われど、男と女の愛憎に変わりはなく、上手くとけ込んでいたと思います。
「桐壺」は源氏物語五十四条の発端であるだけでなく、これほど源氏の世界観がきっちりと表現されているとは全然知りませんでした。
最大勢力右大臣の娘で東宮を産んだ弘徽殿の女御ではあるが、帝は桐壺の女御に夢中で自分には目もくれない悲しみや、帝の愛を手に入れ皇子を産むということは自分の独占欲ばかりではなく一族の繁栄も約束されるので、一族の期待を一心に集めて後宮に集まる女達の憎悪・嫉妬などの想いがシャンソンの名曲に綴られて、桐壺という段の面白さをすごく良く理解することができました。
加納座長は弘徽殿の女御のないがしろにされ辛い思いをする女の心情を切々と歌い上げたのですが、私は内心ひょっとするとこの歌を歌いたいがために、自分に弘徽殿の女御の役を振ったのではないかと思ってしまうほど、力が入っていたように思いました。
藤壺役の松原綾央が「愛の賛歌」を歌ったのですが、上手くてびっくりしてしまいました。これからどんどん役者として化けていきそうな気がします。
今回入座披露した子供時代の光源氏役橘義は、歌はちょっと・・・、がんばってくださいっていうところでしょうか。カーテンコールの役者紹介の時に座長に「どんな役者になりたいの?」と聞かれて「立派な役者になりたいです」と答えてましたけど、立派な役者って何?
外部出演のため今回の公演には座中ゲストという形で、植本潤が参加して加藤登紀子の歌を披露していましたが、その最中に座長が踊りで乱入し毎回行われる座長と潤ちゃんの女形バトル、またまた面白かったです。どこまでが冗談でどこまでが本気のバトルなのか、そのはらはらさせるところが病みつきです。
今回の花組芝居は期待通りの面白い作品に仕上がっていたと思います。


