「第十三回 上方歌舞伎会」 / 村をんな
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観劇日…2003年8月24日
劇場…国立文楽劇場
今年の演目は「寿式三番叟」「嫗山姥」「桂川連理柵」「京人形」の4本でした。今年の印象をまず一言でいうと、各個人の設定したハードルの高さに驚いたということでしょうか。そのなかでも「嫗山姥」の難しさといったら生半可な芸では無理だなと、見ていて途中からそのことに気が付いて、この演目に挑戦された鴈乃助さんに対して、感心半分まだちょっと無理だったかなが半分の気持ちになりました。
「嫗山姥」ということだったのですが、私自身が過去に見た記憶と舞台面がちょっと違っているので「あれー」と思っていましたら、どうも今回の「岩倉大納言兼冬公館の場」というのは荻野屋八重桐が坂田蔵人時行とのなれそめの話を語るのが中心の話でした。ということは今まで見たことがある「嫗山姥」というのは坂田公時を産んだ後山で暮らしているという設定だったので、良く上演されるものの前半の話だったのです。ですから私としても初めて見る芝居といえます。
番付によると「夫へあてつけた廓噺は、当時人気の若女方・荻野八重桐の得意のしゃべり芸を取り入れ、廓の情景を竹本に乗って聞かせます。」とありました。上方のしゃべり芸で当代随一といえば、やはり鴈治郎さん。あの劇場全体を圧倒し陶然と酔わせてしまうしゃべり芸が好きなので、残念ながら鴈乃助さんの力不足は如何ともしがたく、見えない壁にぶつかってはじき返されているような気がしました。
「桂川連理柵」では松次郎君が苦労していました。松次郎君は時代物の武張った役などがぴったりで安心してみられるのですが、今回は主役をいじめる弟儀兵衛の役でした。本公演だと板東吉弥さんとかがやる役であの強く出たり引いたりする間とか呼吸とかは勉強云々ではなく、年期以外の何物でもないような気がしますから、これも難しかったと思います。どことなくセリフをいうだけで必死という感じで、余裕がなかった感じがしました。
松次郎君の堅かったのに比べて、丁稚長吉役をやった純弥君も無我夢中ではあったのでしょうが、愛嬌もあり柔軟な受け答えができていたようで、純弥君の登場でやっとこの芝居に笑いが出てきたように思えました。今年の感心ボーイの一人となりました。
もう一人の感心ボーイは「寿式三番叟」で三番叟を踊った扇一朗君でした。小柄な身体でくるくると小気味よく踊り、祝祭性の高いこの演目に華を添えたと思います。
「京人形」で京人形の精を演じた和之介さんはめりはりがはっきりした元気な踊りだったように思いました。後はまあまあというところだったでしょうか。
劇場…国立文楽劇場
今年の演目は「寿式三番叟」「嫗山姥」「桂川連理柵」「京人形」の4本でした。今年の印象をまず一言でいうと、各個人の設定したハードルの高さに驚いたということでしょうか。そのなかでも「嫗山姥」の難しさといったら生半可な芸では無理だなと、見ていて途中からそのことに気が付いて、この演目に挑戦された鴈乃助さんに対して、感心半分まだちょっと無理だったかなが半分の気持ちになりました。
「嫗山姥」ということだったのですが、私自身が過去に見た記憶と舞台面がちょっと違っているので「あれー」と思っていましたら、どうも今回の「岩倉大納言兼冬公館の場」というのは荻野屋八重桐が坂田蔵人時行とのなれそめの話を語るのが中心の話でした。ということは今まで見たことがある「嫗山姥」というのは坂田公時を産んだ後山で暮らしているという設定だったので、良く上演されるものの前半の話だったのです。ですから私としても初めて見る芝居といえます。
番付によると「夫へあてつけた廓噺は、当時人気の若女方・荻野八重桐の得意のしゃべり芸を取り入れ、廓の情景を竹本に乗って聞かせます。」とありました。上方のしゃべり芸で当代随一といえば、やはり鴈治郎さん。あの劇場全体を圧倒し陶然と酔わせてしまうしゃべり芸が好きなので、残念ながら鴈乃助さんの力不足は如何ともしがたく、見えない壁にぶつかってはじき返されているような気がしました。
「桂川連理柵」では松次郎君が苦労していました。松次郎君は時代物の武張った役などがぴったりで安心してみられるのですが、今回は主役をいじめる弟儀兵衛の役でした。本公演だと板東吉弥さんとかがやる役であの強く出たり引いたりする間とか呼吸とかは勉強云々ではなく、年期以外の何物でもないような気がしますから、これも難しかったと思います。どことなくセリフをいうだけで必死という感じで、余裕がなかった感じがしました。
松次郎君の堅かったのに比べて、丁稚長吉役をやった純弥君も無我夢中ではあったのでしょうが、愛嬌もあり柔軟な受け答えができていたようで、純弥君の登場でやっとこの芝居に笑いが出てきたように思えました。今年の感心ボーイの一人となりました。
もう一人の感心ボーイは「寿式三番叟」で三番叟を踊った扇一朗君でした。小柄な身体でくるくると小気味よく踊り、祝祭性の高いこの演目に華を添えたと思います。
「京人形」で京人形の精を演じた和之介さんはめりはりがはっきりした元気な踊りだったように思いました。後はまあまあというところだったでしょうか。


