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「いろは四谷怪談」 花組芝居 / 村をんな

ニュース・芸能 > 花組芝居
観劇日…2004年5月27日
劇場…シアタードラマシティ


 花組芝居としては10年ぶりの「いろは四谷怪談」、前回は現代日本を舞台に四谷怪談の世界が繰り広げられていました。 最後の場面は銀座の街にたたずむお岩と伊右衛門に雪が降りかかって・・・というような記憶があります。

 今回、衣装は着物をアレンジした形。舞台は全体が黒で天井から大きな赤い不気味な花がぶら下がり、シャンソマニアで使われていた背の高い椅子を黒く塗り直して、前回同様並べたり、積み上げたりして部屋や狭い家屋などを現す舞台装置として使用していました。シャンソマニアが白い世界、いろは四谷怪談が黒い世界。パンフの表紙に座長が「大人の恋へ」という一文で、10年間封印してきた気持ちを書いておられるのですが、源氏物語も大人の恋の話であり、シャンソマニアで表現したものを少し引きずっているのかなと感じながら見てしまいました。
 芝居全体としては原文を忠実に起こして作られた脚本で、千秋楽の割には遊びが少なく、いつもほど笑いが無いかなと感じました。
 ただ最終場面、伊右衛門とお梅の婚礼の場面で伊右衛門がお岩の霊に取り付かれ、お梅を斬りつけるシーンで、だんだん白い着物にお岩の面を着けた人間が増えていき、そのお岩達と伊右衛門が立ち回りをしているうちに、大雪が降り出して、舞台の真ん中で大石由良之助のセリフが始まり、四谷怪談の世界から忠臣蔵の討ち入りのシーンに世界を変えてしまったのが、迫力があり面白かったです。シアタードラマシティーという劇場の大きさからも結構派手な見せ場となっていました。
 あともし座長にこだわりがあるとすれば、お岩の髪梳きの場になるんでしょうか。座長にとってあこがれだった六代目中村歌右衛門がお岩を持ち役としていたことを思えば、座長が歌右衛門へ捧げるオマージュだったような気がしました。髪梳きの場を見ながら、そういえば今の歌舞伎界でお岩を演じるのは勘三郎くらいしかいないことに寂しさを感じていました。
 「いろは四谷怪談」はわりと真面目に演じられたのですが、やはりサービス精神たっぷりの花組芝居はカーテンコールで大暴れでした。今まで着物風な衣装だったものから、全員金色の生地で作られたドレスとスーツに着替え、挿入曲のメドレーとダンスで大階段のない宝塚のフィナーレという感じになっていました。もう最後はそれだけで大爆笑させていただきました。

2005年12月9日(金) at 21:43