「LOVER SOUL」 泪目銀座 / 村をんな
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観劇日…2001年11月3日
劇場…近鉄小劇場
今回私が泪目銀座(以下ナミギン)を見ようと思ったのは、まず元花組芝居の佐藤誓が出ていたこと。花組芝居の役者の中で結構お気に入りだったので。それから花組芝居が2001年3月に上演した「かぶき座の怪人」がナミギンの福島三郎と加納幸和の協同脚本でなかなか面白かったからです。
さて、この芝居の舞台はガン病棟です。登場人物は研修医の岩泉(佐藤誓)・ナース主任の麻里子(森若香織)・ナースの智子(柴山智加)・ガン患者の我妻(渡辺いっけい)・片桐(相島一之)・内藤(小林正寛)の6人。
死と向き合わざるを得ない場所に立たされて、諦観を装いながら生きている患者達。こう書くとなんとなく見るのが辛くなりそうかもしれませんが、実はこの芝居ラブコメディーなんです。
岩泉と麻里子は付き合っていたのだが半人前の岩泉に愛想を尽かして、新しい恋人を捜そうとしている麻里子。麻里子は片桐とも付き合っている様子。智子にも彼氏はいたのだが、アフリカに行ってしまい半年に一度葉書が来るだけ。内藤は抗ガン剤治療を始めて2週間になるのだが、プロポーズした彼女と別れようかどうしようか悩んでいる。
いつまで生きていけるか分からない中でも、男と女がいれば恋愛感情が生まれ、恋愛感情を持つことで生きることを諦めようとしていた気持の中に光が射し込んでくる。そして最後に「幸せだったよ、ありがとう」と消えていった我妻。「肉体は無くなってしまったけれど、かえってそれでいつも一緒にいられる」という智子。
風邪でちょっとボーっとした頭でこのセリフを聞いていて、私の側にもこれと同じことを遺言して逝った人があったことを思い出して、胸にズキンと響いてしまいました。
たった2作しか見てないのにこういうことを書くのは間違っているかもしれませんが、「かぶき座の怪人」にしろ「LOVER SOUL」にしろ死んだばかりの人間が生きている人間にメッセージを伝えるために現れてくるのです。福島の中では死と生の世界は繋がっているのでしょうか。とはいえ2作連続になると、そういう設定に、はまっておられるのかなとちょっと思ったりして。


