「朧の森に棲む鬼」 / 村をんな
ニュース・芸能 > 劇団☆新感線
観劇日…2007年2月24日
劇場…大阪松竹座
中島かずき作・いのうえひでのり演出、劇団☆新感線に市川染五郎が参加。日本中世の代表作・酒呑童子物語にマクベスを加えた感のある作品でした。
エイアン国とオーエ国が戦争を繰り返していたある時代、幼なじみのライとキンタは落ち武者狩りをして生きていました。頭の回転が速く口八丁のライと頭は良くないけれど滅法腕が立つキンタ、二人は一緒に乱世を生き抜いて出世しようと誓い合っていました。
ある日、落ち武者を追いかけて、朧の森に二人は迷い込んでしまいます。この森には恐ろしい鬼が棲んでいると噂されていたのでした。そんな噂を信じていなかったライの前に、3人の白装束の魔女が現れどんな望みでもかなえてやろうと契約を持ちかけます。初めは魔女たちを疑っていたライですが、王の座を約束されて、その気になってしまうのでした。交換条件として、ライの命を望んだ魔女たちに、ライは「俺が俺を殺される時だ。そんなときが来たら、おとなしくてめえらにこの命くれてやる。」と告げるのでした。
魔女たちはライの嘘つきの舌と同じくらい動く剣をライに与え、次にここに現れた男を殺せ、そして魔女たちを同じ顔の女たちに出会ったら、それが運命の変わり目だと教えます。
魔女たちが消えるとライとキンタの前に一人の男が現れます。その男はエイアン国四天王の一人・サダミツでした。サダミツはオーエ国の金山から出土する金に目がくらみ寝返ろうとしていたのでした。
サダミツを討ったのち、オーエ国のシュテンが部下を連れて現れます。そのシュテンが魔女の一人にそっくりだったことで、ライは自分の運命が動き出したことに気が付いたのでした。
シュテンたちに、自分はサダミツであると嘘を言い、その場を逃れたライとキンタはエイアン国のラジョウに現れます。ラジョウは金と欲の渦巻く町でした。そこへ風紀の取り締まりに現れたのが、サダミツの妻で検非違使の長官・ツナでした。彼女もまた魔女の一人にそっくりだったのです。
あと一人魔女に似ていた女はエイアン国王イチノオオキミの側室・シキブでした。
ライはエイアン国四天王の一人だったサダミツの後釜に座り、ラジョウの陰の支配者・マダレを味方につけ、目障りな人間を殺して、出世していきます。
ライは出世するに従い、自分以外のものを信じられなくなっていき、幼なじみであったキンタまで手にかけてしまいます。
そしてシキブを色仕掛けで落として、イチノオオキミを毒殺させ、シキブの口を封じるため、彼女まで殺してしまうのでした。
こうしてエイアン国の王にまで上り詰めたライだったのですが、彼に反抗するものたちやオーエ国のシュテンたちは森に逃れ、ライと闘うために立ち上がるのでした。
この芝居はストーリーの面白さや役者の演技力ももちろん素晴らしかったのですが、照明がとても凝っていて久々に印象に残る照明だったように思いました。
それと歌舞伎劇場ということで、最後の立ち回りに本水を使用できたのも贅沢だったのではないでしょうか。
ライという役は、ただの小悪党だった男が権力を掴んでいく過程で、どんどん極悪になっていくのですが、その徹底ぶりが面白かったです。歌舞伎だと実は…お家のためだったなどと言い訳がましい設定があったりするのですが、最後の最後まで悪いままシャレコウベになってしまうのが、現代的でクールだと思いました。
ライは英語の嘘と酒呑童子に出てくる源頼光の両方に掛けてあるのが、ひねりが効いているなと思いました。
キンタ役は阿部サダヲさん。ライに対して何の疑いもなく付いて行くのですが、裏切られ瀕死の状態に追い詰められてしまいます。阿部さんの持ち味が活かされた役で、躍動感のある殺陣、愚直と思えるほどの素朴さ、裏切られたと知ったときの切なげな演技、楽しませてもらえました。
暗黒街ラジョウのボス・マダレは、暗黒街の権益を守るためにライと組んでいたのですが、身体に入っていた蛇の刺青からツナの兄弟だったことが判り、ツナの側に廻ることになるのです。都合がいいといえば、都合がいいんでしょうが、歌舞伎っぽい役ともいえると思います。その役を演じたのは古田新太さん。悪役は手の内に入っておられるので久しぶりに楽しめました。
劇場…大阪松竹座
中島かずき作・いのうえひでのり演出、劇団☆新感線に市川染五郎が参加。日本中世の代表作・酒呑童子物語にマクベスを加えた感のある作品でした。
エイアン国とオーエ国が戦争を繰り返していたある時代、幼なじみのライとキンタは落ち武者狩りをして生きていました。頭の回転が速く口八丁のライと頭は良くないけれど滅法腕が立つキンタ、二人は一緒に乱世を生き抜いて出世しようと誓い合っていました。
ある日、落ち武者を追いかけて、朧の森に二人は迷い込んでしまいます。この森には恐ろしい鬼が棲んでいると噂されていたのでした。そんな噂を信じていなかったライの前に、3人の白装束の魔女が現れどんな望みでもかなえてやろうと契約を持ちかけます。初めは魔女たちを疑っていたライですが、王の座を約束されて、その気になってしまうのでした。交換条件として、ライの命を望んだ魔女たちに、ライは「俺が俺を殺される時だ。そんなときが来たら、おとなしくてめえらにこの命くれてやる。」と告げるのでした。
魔女たちはライの嘘つきの舌と同じくらい動く剣をライに与え、次にここに現れた男を殺せ、そして魔女たちを同じ顔の女たちに出会ったら、それが運命の変わり目だと教えます。
魔女たちが消えるとライとキンタの前に一人の男が現れます。その男はエイアン国四天王の一人・サダミツでした。サダミツはオーエ国の金山から出土する金に目がくらみ寝返ろうとしていたのでした。
サダミツを討ったのち、オーエ国のシュテンが部下を連れて現れます。そのシュテンが魔女の一人にそっくりだったことで、ライは自分の運命が動き出したことに気が付いたのでした。
シュテンたちに、自分はサダミツであると嘘を言い、その場を逃れたライとキンタはエイアン国のラジョウに現れます。ラジョウは金と欲の渦巻く町でした。そこへ風紀の取り締まりに現れたのが、サダミツの妻で検非違使の長官・ツナでした。彼女もまた魔女の一人にそっくりだったのです。
あと一人魔女に似ていた女はエイアン国王イチノオオキミの側室・シキブでした。
ライはエイアン国四天王の一人だったサダミツの後釜に座り、ラジョウの陰の支配者・マダレを味方につけ、目障りな人間を殺して、出世していきます。
ライは出世するに従い、自分以外のものを信じられなくなっていき、幼なじみであったキンタまで手にかけてしまいます。
そしてシキブを色仕掛けで落として、イチノオオキミを毒殺させ、シキブの口を封じるため、彼女まで殺してしまうのでした。
こうしてエイアン国の王にまで上り詰めたライだったのですが、彼に反抗するものたちやオーエ国のシュテンたちは森に逃れ、ライと闘うために立ち上がるのでした。
この芝居はストーリーの面白さや役者の演技力ももちろん素晴らしかったのですが、照明がとても凝っていて久々に印象に残る照明だったように思いました。
それと歌舞伎劇場ということで、最後の立ち回りに本水を使用できたのも贅沢だったのではないでしょうか。
ライという役は、ただの小悪党だった男が権力を掴んでいく過程で、どんどん極悪になっていくのですが、その徹底ぶりが面白かったです。歌舞伎だと実は…お家のためだったなどと言い訳がましい設定があったりするのですが、最後の最後まで悪いままシャレコウベになってしまうのが、現代的でクールだと思いました。
ライは英語の嘘と酒呑童子に出てくる源頼光の両方に掛けてあるのが、ひねりが効いているなと思いました。
キンタ役は阿部サダヲさん。ライに対して何の疑いもなく付いて行くのですが、裏切られ瀕死の状態に追い詰められてしまいます。阿部さんの持ち味が活かされた役で、躍動感のある殺陣、愚直と思えるほどの素朴さ、裏切られたと知ったときの切なげな演技、楽しませてもらえました。
暗黒街ラジョウのボス・マダレは、暗黒街の権益を守るためにライと組んでいたのですが、身体に入っていた蛇の刺青からツナの兄弟だったことが判り、ツナの側に廻ることになるのです。都合がいいといえば、都合がいいんでしょうが、歌舞伎っぽい役ともいえると思います。その役を演じたのは古田新太さん。悪役は手の内に入っておられるので久しぶりに楽しめました。
2007年3月17日(土) at 00:11 / コメント( 0 )/ トラックバック( 0 )
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