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「法然と親鸞」 / 村をんな

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観劇日…2007年7月14日
劇場…京都四条南座


 2011年〜2012年にかけて、800年大遠忌を迎える法然上人、750年を迎える親鸞聖人を記念し、浄土宗・浄土真宗本願寺派・真宗大谷派三派の後援を受けている作品。

 3部に分かれており、1部は法然上人のエピソード、2部は法然上人と親鸞聖人の出会い、そして法然上人の元で学ぶ親鸞聖人、3部は越後に流された親鸞聖人一行が越後〜東国の人々に布教をしていくエピソードを判りやすく舞台化していたと思いました。

 私は浄土真宗本願寺派の勉強をさせてもらったことがあるので、親鸞聖人のエピソードについては知っていたのですが、法然上人については親鸞聖人が弟子入りされたところからしか知らなかったので、大変勉強になりました。
 三派合同後援ということで各派の門徒・信者さんもたくさん見ておられたとは思うのですが、どの方々も私と同じ印象を持たれたのではないでしょうか。

 法然上人は備前国の武士の子息で、戦乱で父を失い、母の願いを受けて比叡山で仏道修行に励まれ、数多ある仏典の中から善導大師の書によって、阿弥陀如来の本願は四十八願中第十八願であると知ります。そして比叡山黒谷を出て吉水に居を構え、人々に教えを広めるという活動を始めるのです。

 法然上人を演じたのは中村梅之助さんでしたが、戦乱と飢餓に苦しみ生きることに悩む人々を包み込む大きさがあって、適役だと思いました。浄土宗の教えが人々に広まり、危機を感じた比叡山の僧侶が法然上人に挑む「大原談義」の場面は、浄土の教えを解説する膨大な量のセリフがあり、それを語りきった梅之助さんに心から拍手を送ってしまいました。

 親鸞聖人を演じたのは嵐圭史さん。圭史さんは口跡が素晴らしいので、セリフの一言一言が力強く、民衆と共に汗を流し、人々を迷いから救おうという意志の強さがよく表現されていたのではないでしょうか。

 親鸞聖人の言葉は歎異抄によって今でも多くの人に親しまれ、お聴聞の席でも取り上げられることが多く、耳なじみのあるフレーズがたくさんあるのですが、今回の脚本には原文を取り入れてある箇所もあり、それが舞台化されていることで、門徒の方々には親しみ易く、より理解が深まったのではないかと思いました。

 私は浄土真宗の基礎知識があるので、結構興味深く拝見することができたのですが、全く門外漢の観客には、浄土宗系の独特な仏教観はたった3時間の芝居ではで少々難しいのではないかと思いました。
 
2007年7月21日(土) at 21:20