チョコちょこ読書雑記

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重版が出ましたね… / チョコちょこ

> 書籍漫遊
『ユリイカ 2002年10月臨時増刊号』(青土社)が、先週23日に重版されましたね。

特集は矢川澄子さん。


…何だか、まだ亡くなられたことが信じられません。


どの棚を見ても、矢川澄子さんの名前が本の背にあります。

今月には、『兎とよばれた女』がちくま文庫から出ましたね。


…もう、6年になります。


でも、決して忘れることはありません。


翻訳作品しか知らない方も、ぜひ『矢川澄子作品集成』(書肆山田)を見てみてください。

その“力”には、本当に圧倒されてしまいます…



……以前にも書きましたが、矢川澄子さんの携わった作品たちがなければ、チョコちょこはきっと、今とは違うチョコちょこになっていたことでしょう。



今回重版されたユリイカの内容については、こちらで見ることが出来ます。



《不滅の少女》……

……えぇ、不滅ですとも…
2008年5月31日(土) at 20:08 

『サロメ』のこと…なのですが / チョコちょこ

> 書籍漫遊
チョコちょこには、時々空が銀色に見えることがあります。

今日のように雨が通り過ぎ、爽やかな風が肌を冷ます頃。

陽は傾き、白とグレーの細かな千切れ雲が重なり合いながら、背後からの光を受けて煌き燃え立つ頃。

清澄な空気が銀を呈し、青空も、雲も、日の光までもが銀色の透明な輝きの一部と化してしまいます。

その瞬間、崇高な気配に瞳は開き、視線が広く、深く、遠くなるような気がするのです…



本当は、今日は昨日に引き続いて『サロメ』(ワイルド/岩波文庫)に触れるつもりでした。


赤い月の下、七つのヴェイルの踊りを踊る王女サロメ。
彼女は望みのものを手に入れます。
たった今、切り落とされ、銀の楯の上にのせられた預言者ヨカナーンの首を…
生ある時には拒絶された口付けを…サロメは、赤い血が滴る死人の首から奪うのです……



今日の夕空を見るまでは、そんな気分だったのです。


禍々しくおぞましい王女サロメの行為は、何故か人々の心を捉え、数々の名画の中で描き続けられています。
ワイルドの本書も、狂気に溢れる内容ながら、どれだけ多くの人々に読みつがれていることでしょう…


ここには…サロメの行為には、暗く沈み、惑う心を引き寄せる魔性が蠢いています。


でも、そこには一途さもあるのです。

間違っています。勿論です。

でも…

ワイルドが恋をしたサロメに描き直したからこそ、戯曲でありながら、ここまで読まれるようになったのだと思うのです。



…何だか、昨日からずっと考えていたことと、まるで違う内容になってしまいました。

こんな風に語ることになったのも、夕暮れ時の銀の空のせいかも知れません……
2008年5月30日(金) at 20:34 

『サロメ』より / チョコちょこ

> 忘れられない言葉たち
あゝ!
あたしはたうとうお前の口に口づけしたよ、ヨカナーン、お前の口に口づけしたよ。
お前の脣はにがい味がする。
血の味なのかい、これは?……いゝえ、さうではなうて、たぶんそれは恋の味なのだよ。
恋はにがい味がするとか……でも、それがどうしたのだい?
どうしたといふのだい?
あたしはたうとうお前の口に口づけしたよ、ヨカナーン、お前の口に口づけしたのだよ。



『サロメ』(ワイルド/岩波文庫)
2008年5月29日(木) at 20:23 

今夜から雨のようなので… / チョコちょこ

日記・その他 > 諸事雑駁

晴れている間に
バイカウツギのお花をパチリ!


今日はゆったりとした気持ちで過ごしています。

まだまだ
今は正午過ぎ。

これから何をしましょうか☆
2008年5月28日(水) at 12:33 

『フィリッパ・ラズベリーのうた』のこと☆ / チョコちょこ

> 書籍漫遊
トネリコの木の下で
白く可憐なお花が咲いています。
ゲラニウム・サングィネウム。

このお花の葉陰でも
小さな小さなピュスリングは
楽しく遊んでいるのでしょうか…


フレーベル館から出た『フィリッパ・ラズベリーのうた』(エヴァ・ビロウ)はとってもカワイイ絵本です。
表紙を開くと、こんな言葉に出会います。


フィリッパ・ラズベリーっていう
おんなのこ しってる?
ピュスリングや スミュスリング
そして エルフたちのことは?

このえほんを ひらいたら
もりや のはらに すんでいる
ちっちゃな ちっちゃな おともだち
みんな そろって やってきて
たのしい おはなし きかせてくれる



えぇ、どれもこれも本当に楽しいお話です♪

ただ、見慣れない言葉もありますね。
ピュスリングって?
原書の綴りは、恐らく“Pyssling(ar)”でしょう。
リンドグレーンの作品が大好きな方は、見たことがあるかも知れません。
“NILS KARLSSON-PYSSLING”(邦訳『親指こぞうニルス・カールソン』)。
つまりは小さな妖精、小人のことです。
でも、エルフも訳せば妖精です。
そこで、音のままの表記になったのでしょう。

この絵本では、扉を開いたところにある、ストックホルムの出版社のロゴもお気に入り☆

そうそう、珍しいと言えば、この絵本の文字は新しく作ったのでしょうか。描き文字の責任表示として「LAD,Design 吉村」とあります。
この方のお名前は、確か同じフレーベル館から出ているサラ・ファネリの『ディア・ダイアリー』にもありましたね。
残念なことに、絵本で使われているこの文字の黒が、少しだけ濃いですね。
描かれている愛らしいイラストよりも、前に出てきてしまっています。
紙の白との差が大きい為、人によっては見辛く感じるかも知れません。

でも、そんなことは些細なことです。

楽しい妖精たちが教えてくれる素敵な歌を、どうぞ皆さんも一緒に愉しんでみてくださいね!


もりに すんでる ちっちゃな ひとたち
きみは みたこと あるかしら?
たとえば のはらの くさのかげ
かわいい すがたが みえるでしょ?

・・・・・・・・・・

みみを すまして めを みひらいて
そーっと もりを あるいてごらん
きっと だれかに あえるはず

もし きみのこと きにいったなら
ちっちゃな ちっちゃな だれかさん
ものの かげから とびだしてきて
きみに ペコリと あいさつするよ

2008年5月28日(水) at 12:20