猫の埋葬 / Angerika
HOME > 臨終の近傍
コブタが「いってきます」と家を出て10分ほど経って
いた。表から「かわいそう」「子猫やなぁ」という騒ぎ
が聞こえる。
まさかの予感的中。懇意にしている野良猫で、この春生
まれたばかりの小さいのが、通りゆく人々の視線を浴び
ながら、道の真ん中でつぶれていた。まだなま暖かいけ
れど、どう考えてももはや肉塊である。
ここは小学生や中学生がよく通る道。すぐ近くには幼稚
園もある。そそくさと亡骸を引き取り、道を洗い流し、
庭に穴を掘った。
猫の埋葬は、これで何回目かなぁ。人の目に触れないと
ころで淘汰されていく野良猫のポリシーも、人の多い町
では押し通すことがむずかしい。
いた。表から「かわいそう」「子猫やなぁ」という騒ぎ
が聞こえる。
まさかの予感的中。懇意にしている野良猫で、この春生
まれたばかりの小さいのが、通りゆく人々の視線を浴び
ながら、道の真ん中でつぶれていた。まだなま暖かいけ
れど、どう考えてももはや肉塊である。
ここは小学生や中学生がよく通る道。すぐ近くには幼稚
園もある。そそくさと亡骸を引き取り、道を洗い流し、
庭に穴を掘った。
猫の埋葬は、これで何回目かなぁ。人の目に触れないと
ころで淘汰されていく野良猫のポリシーも、人の多い町
では押し通すことがむずかしい。
2006年7月6日(木) at 12:35
パレード中止の連絡 / Angerika
日記・その他 > 時空の漆喰
朝9時に桂駅集合で、少年補導委員として「少年を明る
く育てる京都大会」に参加する予定だった。天候があや
しい場合は、「京都放送の連絡で判断」と聞いていた。
けれども、いったいいつ、どんな方法でKBS京都から
中止か決行の連絡が得られるのか。「ラジオの方はあま
り聴かないし、多分テレビの方でしょうね」なんて言わ
れて、ときどきテレビをチェックしていた。
アブトロニクスの紹介。これは違う。
8時からの番組。これは先週フジテレビで放映した番組
の再放送らしい。
パレードは中止でも大会は決行とか、そういう場合も考
えられる。少しぐらい降っているからといって、「きっ
と中止だろう」と決めつけるわけにはいかない。
やきもきしながら洗濯などをしているうちに、電話のベ
ルが鳴って夫が出た。「KBSラジオでは決行と放送が
あったが、中止です」と言われたらしい。なんだか信憑
性のない伝言だ。どんな苗字の人からの連絡だったか尋
ねても、夫はわからないという。
まあ、それでも雨足は少しずつ強くなってきたので、伝
えられたとおり中止と理解することにした。大会開始予
定時刻の頃には、晴れてきたのだけれども。
こういう「当日の朝」の場合、どんなに不安でも上の役
員さんに電話で確かめるわけにはいかない。委員がめい
めい役員のところに電話で確認をしていたら、さらに上
からの電話連絡を受けるはずの役員宅電話回線が、ふさ
がってしまう。そのためにも、緊急連絡については回す
時刻や順路をはっきり決めておく必要がある。
個人情報云々の弊害が、こんな形で出てくるといったエ
ピソード。
く育てる京都大会」に参加する予定だった。天候があや
しい場合は、「京都放送の連絡で判断」と聞いていた。
けれども、いったいいつ、どんな方法でKBS京都から
中止か決行の連絡が得られるのか。「ラジオの方はあま
り聴かないし、多分テレビの方でしょうね」なんて言わ
れて、ときどきテレビをチェックしていた。
アブトロニクスの紹介。これは違う。
8時からの番組。これは先週フジテレビで放映した番組
の再放送らしい。
パレードは中止でも大会は決行とか、そういう場合も考
えられる。少しぐらい降っているからといって、「きっ
と中止だろう」と決めつけるわけにはいかない。
やきもきしながら洗濯などをしているうちに、電話のベ
ルが鳴って夫が出た。「KBSラジオでは決行と放送が
あったが、中止です」と言われたらしい。なんだか信憑
性のない伝言だ。どんな苗字の人からの連絡だったか尋
ねても、夫はわからないという。
まあ、それでも雨足は少しずつ強くなってきたので、伝
えられたとおり中止と理解することにした。大会開始予
定時刻の頃には、晴れてきたのだけれども。
こういう「当日の朝」の場合、どんなに不安でも上の役
員さんに電話で確かめるわけにはいかない。委員がめい
めい役員のところに電話で確認をしていたら、さらに上
からの電話連絡を受けるはずの役員宅電話回線が、ふさ
がってしまう。そのためにも、緊急連絡については回す
時刻や順路をはっきり決めておく必要がある。
個人情報云々の弊害が、こんな形で出てくるといったエ
ピソード。
2006年7月2日(日) at 21:15
ティラポン / Angerika
出産・育児 > 勉強ごっこ
久しぶりに、家族で回転寿司の
「あきんど」で夕食。その後、
義父へのバースデープレゼントを
買いにダイエーへ。
テナントの本屋にポプラ社の
ティラノサウルスシリーズがあり、
コブタがほしそうにしていた。
パペットまである。
ティラポンだって。
小学校では、あちらこちらで本の読み語りをなさってい
るO先生に、ときどき来ていただくことがある。たまた
ま学区内にお住まいなのだが、本当に味のある読み語り
をしてくださる優しい先生だ。
「O先生がいろいろ読んでくださるから、この頃絵本も
大好きになってきた」と、いまさらながらにコブタが言う。
そうして、ティラノサウルスシリーズの絵本やティラ
ポンを欲しくてたまらない様子で、困った顔をしていた。
そこで、ちょうど月曜日に図書室の当番ということも
あったので、次の3冊とティラポンを購入。
『おれはティラノサウルスだ』
『きみはほんとうにステキだね』
『あなたをずっとずっとあいしてる』
コブタに買ってやる口実と読み語りの口実が見事にマッチ。
帰宅してから読んでみて、「いい本やな」と、おさる
もいたく感心していた。絵がコミカルな分、内容の深
さがよけいに心に沁みる。
そして、ティラポンはさっそく我が家のぬいぐるみ
ワールドの仲間入り。
注意書きに「パペット以外(なべつかみなど)には
使用しないで下さい」と書かれているのがもっともで
愉快だ。
2006年7月1日(土) at 21:53
節分の集金 / Angerika
日記・その他 > 時空の漆喰
節分のご祈祷料集めが一日で完了した。快挙だ。
集めるといっても、希望を聞いて回って、お金を出す人
にはお札と福豆を渡すというもの。決して強制するわけ
ではないが、中には断るときに、わざわざ言い訳を添え
る人もいる。
4月から町内会の組長をしてきてもっとも面倒だったの
は、こうした各種の集金だ。集金といってもほとんどが
寺社関係。それから募金。
この町内、どちらかというより夜より昼に回る方が好ま
れるが、夜遅くまで留守というところも複数ある。昼間
のほんのちょっとのタイミングでしかつかまらない方も
いらっしゃる。家の玄関先からは、組内のお宅の玄関が
見渡せないから、1時間おきに様子を見に出ていたこと
もあった。
17世帯という数が多いか少ないかはべつとして、集金
が一日で終わることは、いままで絶対あり得なかった。
それが今回はつかまりにくい人がたまたま一番につかま
り、見事一日で巡回完了。自分で自分に祝杯を上げたい
気分。
集めるといっても、希望を聞いて回って、お金を出す人
にはお札と福豆を渡すというもの。決して強制するわけ
ではないが、中には断るときに、わざわざ言い訳を添え
る人もいる。
4月から町内会の組長をしてきてもっとも面倒だったの
は、こうした各種の集金だ。集金といってもほとんどが
寺社関係。それから募金。
この町内、どちらかというより夜より昼に回る方が好ま
れるが、夜遅くまで留守というところも複数ある。昼間
のほんのちょっとのタイミングでしかつかまらない方も
いらっしゃる。家の玄関先からは、組内のお宅の玄関が
見渡せないから、1時間おきに様子を見に出ていたこと
もあった。
17世帯という数が多いか少ないかはべつとして、集金
が一日で終わることは、いままで絶対あり得なかった。
それが今回はつかまりにくい人がたまたま一番につかま
り、見事一日で巡回完了。自分で自分に祝杯を上げたい
気分。
2006年1月16日(月) at 20:59
雑貨の値打ち / Angerika
出産・育児 > 勉強ごっこ

家庭科で必要な布を買うため、レッスンから
帰ってくるコブタと桂駅で待ち合わせた。手
芸屋へ向かう途中、一軒の雑貨屋が閉店セー
ルをやっていた。お金が貯まったら、いつか
ここで買い物をしたいと思ってたのに……と
コブタが悲しんでいる。
あまりに残念そうだったから、店内を一巡し
た後三千円の福袋を買ってやることにした。
中身は一万円〜1万5千円分ぐらい入ってる
らしい。こうした雑貨にたいして興味のない
人間にとっては、なぜ、部屋も狭いのにガラ
クタを三千円で買わねばならないのか、とい
う心境である。それでも、コブタが喜ぶのかぁ
と思うと三千円は高いという意識が飛んでし
まう。
大きな福袋をかかえたまま、手芸屋と本屋に
寄って、帰る頃にはもう暗くなっていた。
福袋の中には、カントリーなグッズがたくさん
入っていた。トイレットペーパー・ホルダー
とか、カード立てとか、写真立てとか、わけ
のわからない置物、敷物、バスケットe.t.c.
コブタが最も喜んだのは、テラコッタ(?)
の丸いプレート。吊せるように短い麻紐がつ
いていて、BASILという文字が浮き彫り状に
なっている。それが何の役に立つのか、という
ことを考えていたのでは成り立たない代物だ。
帰ってくるコブタと桂駅で待ち合わせた。手
芸屋へ向かう途中、一軒の雑貨屋が閉店セー
ルをやっていた。お金が貯まったら、いつか
ここで買い物をしたいと思ってたのに……と
コブタが悲しんでいる。
あまりに残念そうだったから、店内を一巡し
た後三千円の福袋を買ってやることにした。
中身は一万円〜1万5千円分ぐらい入ってる
らしい。こうした雑貨にたいして興味のない
人間にとっては、なぜ、部屋も狭いのにガラ
クタを三千円で買わねばならないのか、とい
う心境である。それでも、コブタが喜ぶのかぁ
と思うと三千円は高いという意識が飛んでし
まう。
大きな福袋をかかえたまま、手芸屋と本屋に
寄って、帰る頃にはもう暗くなっていた。
福袋の中には、カントリーなグッズがたくさん
入っていた。トイレットペーパー・ホルダー
とか、カード立てとか、写真立てとか、わけ
のわからない置物、敷物、バスケットe.t.c.
コブタが最も喜んだのは、テラコッタ(?)
の丸いプレート。吊せるように短い麻紐がつ
いていて、BASILという文字が浮き彫り状に
なっている。それが何の役に立つのか、という
ことを考えていたのでは成り立たない代物だ。
2006年1月15日(日) at 20:46
やさしさの素 / Angerika
出産・育児 > 勉強ごっこ
朝から始まった役員会。家に帰ったのは2時頃で、コブ
タは雨の中歩いてレッスン場へ行った後だった。
「長引いてまだ終わりそうにないから、早めに出て歩い
て行って。帰りは車で迎えに行くから。3時頃に終わる
よね」
学校から携帯で電話を入れたときは、そういう話だった
ので、3時前にレッスン場の前まで車で行って待ってい
たのだが。
コブタが出てきたのは5時前だった。発表会前というこ
とで、土曜日の通常レッスンも今日から時間が延びたら
しい。そのお知らせを、水曜日のレッスンに行っていな
いコブタは今日になってようやく渡されていたのだ。
報告書、議事録、案内文書、その他諸々、PTAの仕事
に加えて自分の仕事も納期が迫っている。30分でも惜
しい戦いのような日々の中、この2時間のロスは大きい。
けれども、既にコブタは私に2時間待たせたことで、非
常に申し訳なさそうにしていた。自分のせいで、忙しい
ママの時間をますますなくしてしまったとしょげている。
先手必勝とはこのことか。
こんな雨の日に歩けば30分はかかるところまで、いく
ら役員会が長引いたからって車で送ってやれなかったの
は、私の不徳のいたすところ。
夜、コブタが上がる少し前にお風呂に入っていったら、
私のためにお湯の温度を上げてくれてるところだった。
タは雨の中歩いてレッスン場へ行った後だった。
「長引いてまだ終わりそうにないから、早めに出て歩い
て行って。帰りは車で迎えに行くから。3時頃に終わる
よね」
学校から携帯で電話を入れたときは、そういう話だった
ので、3時前にレッスン場の前まで車で行って待ってい
たのだが。
コブタが出てきたのは5時前だった。発表会前というこ
とで、土曜日の通常レッスンも今日から時間が延びたら
しい。そのお知らせを、水曜日のレッスンに行っていな
いコブタは今日になってようやく渡されていたのだ。
報告書、議事録、案内文書、その他諸々、PTAの仕事
に加えて自分の仕事も納期が迫っている。30分でも惜
しい戦いのような日々の中、この2時間のロスは大きい。
けれども、既にコブタは私に2時間待たせたことで、非
常に申し訳なさそうにしていた。自分のせいで、忙しい
ママの時間をますますなくしてしまったとしょげている。
先手必勝とはこのことか。
こんな雨の日に歩けば30分はかかるところまで、いく
ら役員会が長引いたからって車で送ってやれなかったの
は、私の不徳のいたすところ。
夜、コブタが上がる少し前にお風呂に入っていったら、
私のためにお湯の温度を上げてくれてるところだった。
2006年1月14日(土) at 23:59
なんとなく神戸 / Angerika
日記・その他 > 時空の漆喰

コブタは朝から草津へ行ってしまった。
なんとなく阪急に乗ったら、三宮。まずはCafe de Kobe
旧居留地十五番館で生チョコケーキとアッサムティー。
震災で全壊した後、瓦礫の中から使える建材を掘り出し
て復元された建物で、もとはアメリカ領事館だった。
100年以上も前のことだ。
一息ついたら、お気に入りの店、元町のZACZACへ。
スカートはたいていサイズが大きかったので、ベストを
一着購入。
MALAIKAにも寄ってみた。めぼしいものはいろいろあった
が、どれも桁違いなうえに冬物は重い。家にじっとして
るわけじゃなし、この重さじゃあまり着ないかも……と、
物欲をなだめる。
たまたまタイミングが良かったのか、珍しく「かつ丼
吉兵衛」の行列がないことに夫が気付き、夕食はかつ丼。
とにかくカツのおいしいかつ丼だ。
夜のティータイム用に、シシランジュのシュークリーム
を買って帰る。とろとろクリームのシュークリーム。
なんとなく阪急に乗ったら、三宮。まずはCafe de Kobe
旧居留地十五番館で生チョコケーキとアッサムティー。
震災で全壊した後、瓦礫の中から使える建材を掘り出し
て復元された建物で、もとはアメリカ領事館だった。
100年以上も前のことだ。
一息ついたら、お気に入りの店、元町のZACZACへ。
スカートはたいていサイズが大きかったので、ベストを
一着購入。
MALAIKAにも寄ってみた。めぼしいものはいろいろあった
が、どれも桁違いなうえに冬物は重い。家にじっとして
るわけじゃなし、この重さじゃあまり着ないかも……と、
物欲をなだめる。
たまたまタイミングが良かったのか、珍しく「かつ丼
吉兵衛」の行列がないことに夫が気付き、夕食はかつ丼。
とにかくカツのおいしいかつ丼だ。
夜のティータイム用に、シシランジュのシュークリーム
を買って帰る。とろとろクリームのシュークリーム。
2006年1月7日(土) at 20:14
ギターのいい音 / Angerika
出産・育児 > 勉強ごっこ
コブタがよくリコーダーで、ガヴォット(バッハのパル
ティータ第3番をラフマニノフが編曲したやつ)の練習
をしている。私も昔に習ったことのある曲だから、懐か
しく思い出しながらギターで弾いてみて、ついでにほか
のいろいろな曲も弾いていた。
ギターをしまう頃、コブタが弾きたそうに恐る恐る弦に
触れている。弾いてみるかというと、待ってましたとい
わんばかり。
弦の押さえ方と弾き方の方向を簡単に説明し、ポジション
を一つ一つ助言しながらスケールを弾かせてみた。
楽器の初心者は、その楽器の「いい音」というのが自分
ではなかなかわからないらしい。楽譜を見てその通りに
音を出すだけなら、誰でも練習を重ねればできるように
なるけれど、ちゃんとした音を出すには、ちゃんとした
指導が必要なのだなと思う。
いい音が出る度にほめてやると、機嫌をよくしたコブタ
は、明日もやりたいとやる気満々だ。
ティータ第3番をラフマニノフが編曲したやつ)の練習
をしている。私も昔に習ったことのある曲だから、懐か
しく思い出しながらギターで弾いてみて、ついでにほか
のいろいろな曲も弾いていた。
ギターをしまう頃、コブタが弾きたそうに恐る恐る弦に
触れている。弾いてみるかというと、待ってましたとい
わんばかり。
弦の押さえ方と弾き方の方向を簡単に説明し、ポジション
を一つ一つ助言しながらスケールを弾かせてみた。
楽器の初心者は、その楽器の「いい音」というのが自分
ではなかなかわからないらしい。楽譜を見てその通りに
音を出すだけなら、誰でも練習を重ねればできるように
なるけれど、ちゃんとした音を出すには、ちゃんとした
指導が必要なのだなと思う。
いい音が出る度にほめてやると、機嫌をよくしたコブタ
は、明日もやりたいとやる気満々だ。
2006年1月5日(木) at 19:29
正月の実家 / Angerika
HOME > 臨終の近傍
子どもたちを連れて実家へ行くのは、花火大会以来か。
父がいなくなってからは、母との会話はまるで発掘作業
のようだ。目新しいものはたいしてなく、昔話と、父の
死はあれで幸せだったのだという納得話。
これからのことといえば、自分が死んだらこうしてくれ、
みたいな話。
それでも、生きている母の顔を見られるのはいまのうち
なのだと思う。
正月は、食べる人がいないからあまり作らなかったとい
いながら、重箱一段分のお節料理を見せてくれた。黒豆
に栗、ごぼう、数の子、こんにゃく……。私よりもよほ
どちゃんと詰めてある。
この家に限らず、いまはお年寄りの一人暮らしや年寄り
夫婦だけの年越しが増えているはずだ。お正月を楽しみ
にする人が居なくなった家では、正月準備のやり甲斐も
半減だろう。
子どもらがせがむので、4人で何度かトランプの七並べ
をした。こんな他愛のないゲームでも、3世代で盛り上
がってることに、ひそかに感謝。
年末年始に弟がニューカレドニアへ行ってきたといって、
チョコレートのお土産をくれた。
あちらにもネコがいたとか、ロシアンブルーのような色
だったとか、ヘビがたくさんいたが、ネコはじゃれるこ
ともなかったとか、そういう感想だった。
父がいなくなってからは、母との会話はまるで発掘作業
のようだ。目新しいものはたいしてなく、昔話と、父の
死はあれで幸せだったのだという納得話。
これからのことといえば、自分が死んだらこうしてくれ、
みたいな話。
それでも、生きている母の顔を見られるのはいまのうち
なのだと思う。
正月は、食べる人がいないからあまり作らなかったとい
いながら、重箱一段分のお節料理を見せてくれた。黒豆
に栗、ごぼう、数の子、こんにゃく……。私よりもよほ
どちゃんと詰めてある。
この家に限らず、いまはお年寄りの一人暮らしや年寄り
夫婦だけの年越しが増えているはずだ。お正月を楽しみ
にする人が居なくなった家では、正月準備のやり甲斐も
半減だろう。
子どもらがせがむので、4人で何度かトランプの七並べ
をした。こんな他愛のないゲームでも、3世代で盛り上
がってることに、ひそかに感謝。
年末年始に弟がニューカレドニアへ行ってきたといって、
チョコレートのお土産をくれた。
あちらにもネコがいたとか、ロシアンブルーのような色
だったとか、ヘビがたくさんいたが、ネコはじゃれるこ
ともなかったとか、そういう感想だった。



