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「男たちの大和/YAMATO」 / サンヂョンプンニョム

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先週の土曜日(12月17日)、会社から前売券を貰っていたので、観に行った。
公開初日だった。


60年前の1945年(昭和20)4月7日、世界最大最強の「不沈艦」といわれた大日本帝国海軍の戦艦「大和」は、激戦の末、東シナ海に沈み、儚い最期を遂げた・・・
3000名近くの乗組員のほとんどが、犠牲となった・・・


「大和」の生存者や遺族に取材をして書いた辺見じゅん氏の「男たちの大和」を映画化したのが、この作品である。


私は、当初、戦争を美化するような、自由主義史観にかぶれた作品なのかと思っていたが、映画を観ていると、それが全くの思い違いであることに気付かされる。


この作品に出てくる、「大和」の乗組員=「男たち」は、

終戦記念日に放送されるテレビドラマに出てくるような、
「戦争なんかしたくない」と言う、いかにも現代の視点からつくられたような、胡散臭さ漂うキャラクターでもない。

かといって、四六時中「お国のため」「大日本帝国万歳」と言ってる、血も涙もないような機械的な人間でもないのである。


みんな、とても人間臭い存在なのだ。

与えられた任務は忠実にこなす。
けれども、悲しい時は涙する。

戦争を扱った作品の中でも、当時の人々の行動や心情を、正確に描写しているほうだと思う。



「男たち」にも、皆それぞれに、愛する人がいた。
彼らは、悲しいけれども、その愛する人を守るために、「大和」とともに戦うことを決意する。

そして、壮絶な戦いの末、「大和」とともに散っていく・・・


彼らの死を、現代の視点から、安易に「無駄死に」という評価を下すことができようか。

確か、反町隆史演じる森脇が
「お前が生きなければ、何のために俺たちは死ぬのか」
とか言ってたような気がするが、

これから二度と戦争を起こさないようにするために、彼らが戦い、死んでいったのならば、充分に意味のあることだと言えないだろうか。
不謹慎な言い方かもしれないが。


「男たち」の中には、少年たちも数多くいた。
未来があったであろう少年たち・・・

現代の子どもたちは、愛する人を守るために命を賭けるということが、理解できるだろうか。
人が死ぬということを実感しにくいがために、
ともすれば愛する人さえ平気で殺しかねない、この世の中。


そして、「男たち」=「大和」の乗組員も含めて多くの人の犠牲の上に成り立っている平和を60年間、享受してきた日本を、再び泥沼に陥れようとしている政治家たち。
特に、戦争を知らないくせに、日米同盟強化だの、憲法改正だのとぬかしている若い政治家たち。

彼らだって、愛する人はいるだろう。
その愛する人のために、自分たちは命を賭けて、銃を手に戦う覚悟ができているのだろうか。

だいたい、日本が再び戦争に巻き込まれたら、それこそ、「男たち」の死が「無駄死に」となってしまうではないか。


あの戦争が私たちに教えてくれた意味を、もう1度考えるために。


「男たちの大和/YAMATO」、是非多くの人に観てもらいたい作品である。



2005年12月21日(水) at 01:35 

このエントリ(記事)へのコメント

こんにちは〜。 / 本人マーク(認証コメント)Eco。 URL

TBありがとうございます。

色々考えさせられました、本当に。
私がこの時代に生きていたら、恋人を笑って送り出せるだろうか?

この映画は「男たち」だけでなく、
その母や妻や恋人など「女たち」のことも丁寧に描かれていて。
同姓としても、きゅっと胸が締め付けられました。

当時のたくさんの人の死が無駄にならないように、
今の私たちができることって・・・・なんでしょうね。

少なくともこの映画で、それを考えるきっかけができたように思います。
ホントたくさんの方に見ていただきたいですね。
2005年12月22日(木)   at 11:05

>Eco。さん / 本人マーク(認証コメント)サンヂョンプンニョム URL

こちらこそ、TBありがとうございます。

>その母や妻や恋人など「女たち」のことも丁寧に描かれていて。
同姓としても、きゅっと胸が締め付けられました。

原作者が女性だからというのもありますが、
戦争とは決して、男たちだけの、しかも美談のみで綴られるような
ものではないんですよね。

>ホントたくさんの方に見ていただきたいですね。
見る人の立場によってはまた違ったとらえ方をするのかも
知れませんが、映画そのものはよくできている作品だと思います。
特に、これからの日本と世界を支える、若い人たちに見てもらいたいですね。
って、俺は一体何歳なんだって言われそうですが(笑)
2005年12月23日(金)   at 17:47

始めまして / 本人マーク(認証コメント)hero URL

トラックバック有難うございました。
映画を見て時間が経ち薄れ掛けていた感情を、また思い出せました

作者が女性だけに戦争に対する女の気持が、良く描けていたと思いました。
その時の権力者の感情で、顔も知らない一般市民同士が殺しあう、
戦争から何も生まれない事は歴史が証明しています。
馬鹿な権力者を作らないように若い貴方達がこれから頑張ってて下さい。

話が変わりますが、今問題に成っている耐震強度、同じ仕事をしている中の誰かが気が付いて社長に忠告できたら、勇気のある社員が一人でもいたら会社を潰さずに済んだ筈です。
それが出来る勇気を若い人に持って欲しいと思います。

また遊びに来てください、私も覗かせていただきます。
2005年12月29日(木)   at 23:46

>heroさん / 本人マーク(認証コメント)サンヂョンプンニョム URL

コメント&TB、ありがとうございます。

今、山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』を読んでいるのですが、
私も企業に属している身でして・・・
自分とは小さな、弱い存在ではありますが、それでも、
自分たちがこれからの日本と世界を支えて行かねばならないのだと、自覚しているところです。

思いのこもったお言葉、ありがとうございました。
2005年12月30日(金)   at 20:31

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