大切な不用品 / なまけもの店主
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最近の母は、
「いらない物は捨てなきゃね。」
って言うのが口癖。
そりゃそうでしょう、
不必要な物は捨てるよね、
普通。
しかし、彼女が心に秘めたるは人生の終わりに、何も持たず
”柳ごおり一つで死ぬ。”的な
気持ち、からの行動のようだ。
思い立ったら即行動のお年頃
そんな母の、食器厳選処分を
先日も手伝った。
思い切り良く、勇ましく食器を処分する彼女の前に立ちふさがったのが、
こちらのグラスセット。
その昔、結婚の折に友人2人がプレゼントしてくれたと言うこのセットは、
シャンパングラス6個
リキュールグラス6個
ビアグラス 6個 のセット物だった、
だけど、私達兄弟が子供の頃に、クリスマス会でリキュールグラスを2個
割ってしまったので、今は小さな方のリキュールグラスは4個しか無い。
完璧なセット物では無くなったけれども、彼女にすれば思い入れ200%
くらいのシロモノ、ここが処分への気持ちを鈍らせる。
私、決して親孝行な娘では無いけれども、ここで小さな助け舟。
「これ、子供の頃から狙ってたから、捨てるんだったら私がもらおうかなー。」
すると、母の顔がパーッと明るくなった。
「そう?これは心斎橋にあったお店で○○おばちゃんと、○○おばちゃんが
お母さんが結婚した時にお祝いでプレゼントしてくれたのよ、手作りだから
ほら、呑み口もまっすぐじゃなくて、でもこれが手作りよね〜。」
って、いつになく雄弁な彼女。
そう言えばそうだね、何か微妙に水平じゃ無いね。
でも、思いがけずに母の喜びと共に娘は昭和のお宝ゲットです
もう自分は絶対に使わないような物なんだけれど、誰かに受け継がれると
ホッとするような”大切な不用品”がある、出来れば私の不用品になる前に
このグラスも沢山使ってあげたいなって思います。


