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人はなぜ極論を好むのか? / 中村智彦

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 なぜ、極論を好む方が結構な数いらっしゃるのだろうか?
 というか、極論に持って行こうとして、その上で議論をしようとする方が多いように思う。
 
 例えば、関西経済は衰退をしていると言うと、「関西経済は破綻していて、ダメだと言うのか!」と言うような反論が来ます。

 政府や研究機関や地方自治体の統計や将来推計などを見ると、関西経済は他地域に比較して芳しくありませんね、であるとすればどういった対応の仕方が必要ですかねという議論になるはずなのですが・・・そうすると、いやがうえにも今、あるいは過去にどういった問題があり、それがどういった影響を及ぼして来ているのか、無論、それもいろいろな意見があって、議論が必要なわけですねというのが、私の意見です。実際、いろいろな専門家の方たちや企業経営者の方たちとそういう議論をしています。
 しかし、それをいきなり「関西経済が破綻していると言っている」ということになったり、「私は関西経済が衰退しているなど、全く思わない。ダメだ、ダメだというなら、出て行けばいい」というような意見が出て来てしまうと、そこで終わりになると思うのです。「衰退していないのだから、今のままでいいのだ」という意見があっても良いと思いますが、だからと言って他の人の意見や議論を否定するのはいかがなものかと思います。

    
 
 さて、どうも、全く存知上げない方が「大阪はすでに破綻しているらしい」ということを書いておられるところに私のブログをリンクされているようなのです。最近、ここに来られた方は、そこからでしょうか・・・?

 念のために、書いておきますが、大阪あるいは関西経済が破綻しているなどという意見は持っていませんし、そんなことは、どこにも書いていません。(自分も住んでいる関西の経済が破綻したら、こんな風にのほほんとブログなど書いていられませんから・・)

 大阪府や大阪市あるいは関西のいくつかの自治体の財政が危機的な状況に直面していることは、様々な情報から理解していますが、しかし、自治体の財政と、地域の経済とは関係が全くないとは言いませんが、別物です。

    
 
 仕事で、いろいろなところに伺いますが、国内で大きな市場はやはり首都圏であり、地方で事業をなさっていても、どうやって首都圏に売り込むかという戦略を経営者の多くは悩んでおられます。観光産業も、いかに首都圏からの観光客を呼び込むかということを、いずれも努力されています。先日もある地方都市に行って、中小企業の経営者のみなさんとお話をしたのですが、若手のみなさんはネットを通じて、首都圏も含む都市圏の顧客への売り込みに熱心でした。そうした行為が、「東京崇拝」なのでしょうか?あるいは、その地域の経済が破綻したということなのでしょうか?どこからそういう解釈が出てくるのか、不思議以外の何もでもありません。
 
 その地域に住み、働き、暮らしていくためには、利益を確保する必要があります。自給自足できる生活が可能な人はいいですが、多くの人はそうではないはずです。だとすれば、縮小する市場を少しでもカバーするためには、他の市場、つまり大都市市場に販路を確保していくか、あるいは顧客に来てもらう努力する以外に難しいと思うのです。
 
 私はどこにも「地方は破綻しているから、住んでいる町を捨てて、東京に移住しろ」なんてことは書いていません。今住んでいる町に、これからも住むためには、新たな市場を確保する必要があるのだから、その市場の顧客の動向を知っておく必要があるのではないかと書いたのです。今、読み返してみても、特にその意図に間違いはないと思っています。
 
    
 
 さて、極論をすると、おもしろいですよね。研究室に集まってくる学生たちと、ちょっとした遊びの延長で、極論を持ってきて意見を戦わせることがありますが、ある意味、単純化されて、おもしろいです。

 地方を代表して東国原宮崎知事と、大都市圏を代表して石原東京都知事が、テレビで意見を戦わす場面が、何度も繰り返されましたが、確かに問題点が分かりやすいし、おもしろいです。
 
 しかし、実際は、そんなに単純なものなのでしょうか。私は疑問に思っています。少子高齢化が進む日本で、地域間の格差、大都市圏と地方圏の格差・・・こうした問題が顕在化する中で、正直に書くと、私も解決方法が分かりません。そして、そんなに単純に地方VS大都市圏という形で、割り切れるものだろうかとも思っています。
 
 もう一つ、念のために書いておくと、私はあまりどこか特定の地域とか地方とかが、極端に好きとか、嫌いとかあまり無い人です。食べ物の好き嫌いと一緒で、誰かがどこかが嫌いだと言うのを聞いても、ああ、そうなんだくらいにしか思いません。東京のことか嫌いだという人には、「ま、一応、日本で最大の市場なんだし、嫌いな敵を知っておくと言うことは戦う上でも必要なんじゃないでしょうか」と言うくらいです。
 
    
 
 というわけで、極論がお好きな方には、このブログはあまりおもしろくないと思います。
 
 あくまで、中村は優柔不断、日和見、ノンポリです。ここで批判する対象は、私がなにを書いても痛くも痒くもない役所や政治家や大企業だけです。
 
 で、お願いですが、みなさんがどういったご意見をお持ちか、それは自由なのですが、このブログに書かれていることをちゃんと読まず、勝手な解釈をして極論に持っていかないでくださいませ。極論でやってみたいと思うのはやまやまなのですが、もう極論では解決できないと考えるように歳も経験も重ねておりますので、どうかご容赦を


 
 
 
 
 
 
 
2008年2月20日(水) at 01:42