朱雀の洛中日記

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清明祭 / 朱雀

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 4月4日(金)晴れ。今日は二十四節気の清明。中国ではこの日、先祖のお墓参りをする。わが国では沖縄にこの風習が伝わっているが、沖縄の清明祭(シーミー)は先祖の墓参りがそのまま宴会につながっているのが面白い。数年前、ちょうどこの時期に沖縄を訪れたことがあるが、沖縄本島のあちこちでシーミーの人々を見た。亀甲墓とよばれる特徴的な沖縄のお墓の前に親戚一同が集まってお供えの料理を食べている。市場に行くと、シーミー用の特別料理――昆布巻き、厚揚げ、色つきカマボコ、豚肉の煮しめ、魚の天ぷら――などがたくさん売られていた。そういえば私が育った長崎も中国文化の影響を受けていて、初盆を迎える家では、8月15日の精霊流しの夜、お墓の前に緋毛氈を敷いて、ご馳走をいただいたものだ。お墓に紋の入った提灯を飾り、花火を上げて精霊を送った。沖縄のシーミーを見て「お墓の前で宴会か」と驚かなかったのは、似たような経験をしていたからだろう。

 風邪は治ったものの、体調がまだ元に戻らない。調べ物があって図書館へ行ったが、気分が優れず帰宅。帰途、町の本屋と文房具屋を廻って買い物。帰宅すると長崎と札幌の友人から電話あり。長崎の友人は義弟が亡くなったため、上洛の予定日変更という知らせ。参考資料を探すために本棚の整理をしていたら、この前見つけることができなかった「立原道造詩集」が何冊もでてきた。体力・気力ともに衰えているので、床の上に本を積んだまま、作業を中止。

 写真は六角堂のシダレ桜。ここは正式には天台宗寺院・頂法寺。聖徳太子の創建といわれ、西国三十三霊場の第18番札所。鎌倉初期、親鸞がここに100日間参篭し、夢のお告げを得て、法然に師事した。本坊は池坊といい、寺僧は立華の名手で、のち華道の家元となった。京都市内には西国霊場の札所が6寺(清水寺、今熊野観音寺、六波羅蜜寺、革堂、善峰寺、六角堂)あるが、もっとも市中の繁華街にあるのがこの六角堂である。回りは高いオフィスビルが建ち並び、お寺はその中に埋もれるように存在している。いまは本堂前の柳と大きなシダレ桜が美しい。ビル街の小さなオアシスである。
2008年4月4日(金) at 14:58